地域特性に合わせた店づくりをタイヤ館 柏

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カテゴリー: ディーラー, レポート

地域特性に合わせた店づくり

店内はシンプルな配置
店内はシンプルな配置

 今回訪れたタイヤショップは「タイヤ館 柏」。県の大動脈である国道16号線と国道6号線、それに常磐高速道路とで結ぶトライアングルの中間辺りに位置する。

 最寄り駅は、東武野田線の豊四季駅あるいは、つくばエクスプレスの流山おおたかの森駅、柏の葉キャンパス駅。明治の時代に開墾された歴史ある居住地と、TXの開通で開発された新興住宅地、この二つの側面を併せ持つ。TXとともに複合型の大型ショッピング施設が完成したこと、また近くには江戸川大学があり学生向けのマンションやショップなども点在することから、街自体、なかなかの活気をみせる。

 「タイヤ館 柏」はフランチャイジーで、運営母体はサンワ(有)。97年3月に新規オープンした。取締役店長である工藤義大(くどう・よしひろ)さんを筆頭に、アルバイトを含め11名が在籍し、平日で5名~6名、休日で8名~9名程度が店で顧客対応にあたっている。営業は年中無休で、営業時間は9時30分から19時。

 店舗周辺は市街地でありながら、緑が豊か。地元の生活道路に面しているのだが、これが県道279号線と平行しているため、街道の渋滞を避ける裏道として使われクルマの交通量は多い。路線バスも走っている。つまり、幹線道路のロードサイド店ではないのだが、ドライバーや地元生活者にとって視認性は高い。

 敷地は首都圏地区としてはかなり広い。駐車スペースに14台が駐車可能だ。サービスピット入口付近も広々としており、クルマの方向転換も楽々。ピットレーンは3台分で、店舗とはガラスで仕切られており、愛車がどういうサービスを受けているのか、店内から眺めることができる。

工藤店長
工藤店長

 同店を訪れたときは、「タイヤ大総力祭」の開催真っ只中。午前の早い時間帯から、来店客がひっきりなしだ。そのたびに工藤店長をはじめ、スタッフが素早く応対する。聞くともなしに耳に入るその言葉遣いは、親近感がありながら、一線を画すべき点はきちんと距離を保っているという風情。後述するがこれは工藤店長がスタッフ研修としてもっとも力を入れている部分の一つであり、各スタッフもそれを体現している。

 店内ではまず、スタッドレスタイヤの展示が目に付く。次いで「ECOPIA」による低燃費タイヤのアピールも。この〈低燃費〉に関しては、軽量ホイールの「体感コーナー」が店頭に設(しつら)えられていた。そこではブリヂストンの環境対応アルミホイール「ECO FORME」と一般的なスチールホイールとを展示。実際に持ち比べることで軽さの違いを体感してもらうのが狙いだ。

 工藤店長に話を聞く。--女性の来店客が多いですねと、第一印象を述べると「年齢層も高い方が多い。入りやすいよう、ゴチャゴチャした作りにせず、シンプルな店づくりを心掛けています」という答え。ウェイティングの場にフリードリンクを種類多く揃えたのも、ターゲット層を見据えてのこと。店内の清潔感はもちろん、会話の仕方、送り迎えなど、店の隅々まで神経を行き届かせている。

 「外からの視認性が良い分、いつも何か違うことをやっているということを表現しないといけない。手を抜くとそれが丸見えになってしまうから」、そう工藤店長は続ける。〈変化〉を通じて店側からのメッセージ――たとえば車検の勧めであったり、あるいはスタッドレスシーズン到来や夏タイヤへのはめ替え、空気圧管理の重要性、新商品の発売等々――が伝えられるよう意を払っているそうだ。

コミュニケーション向上を常に意識

 さらに、店としてもっとも注力しているのが顧客とのコミュニケーション。工藤店長は「あの店は親身になって話を聞いてくれる、タイヤを買うならあの店が良いのではないか――そういう会話がご家族の中で出てくるような接客をしないと、口コミのご紹介どころか再来店もしていただけない」と、店を運営する立場としてそれが最重要ポイントだと考える。

 同店ではまた、WEBを頻繁に更新することを心掛けている。それも顧客コミュニケーション向上の一つの方法。常に店から顧客へ何らかを語りかけ、来店動機のアップを図る。

 売上高の構成比はタイヤ・ホイール70%、工賃15%、用品・オイル等15%。工賃の構成比が高いが、今後さらに高めたいとする。そのためには車検の取り扱い量を増やしたい意向だ。競合するカーショップ、カーディーラーに負けない〈提案力〉を身に付けたいと、工藤店長は言う。

 店の入口に『ご自由にお使いいただけます』と記された自転車が駐輪されていたことに気付く。工藤店長は「このレンタサイクルがとても好評なのですよ」と紹介してくれた。タイヤ交換など作業の待ち時間、ショッピングセンターでの買い物に使ってもらおうと、最近導入したとのことだ。地元の人の認知度も高いようで、中にはそれ目当てに来店する人もあり、貸し出し中を知ると、わざわざ出直すお客もいるという。現在、増車を検討中だ。

 〈地域密着〉とは地域の特性を良く知り、地元の人と普段の話し言葉できちんとコミュニケーションがとれることで初めて成り立つ。「タイヤ館 柏」は、そういう〈地域密着〉をスタッフ全員が身体で表現するタイヤショップだ。

 「当店はサービスという名の予測を上回るお店。顧客サービスを徹底的に追求しています」と語る工藤店長。近い将来、新店の開設も視野に入れており、一層の業容拡大を目指す考えだ。


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