東洋精器工業 乗用車用タイヤチェンジャー「PIT R-220AI」

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カテゴリー: レポート, 整備機器

「無段階変速機能」を備えた省スペースチェンジャー

 東洋精器工業は、乗用車用タイヤチェンジャーのラインアップに新シリーズ「Rシリーズ」を追加し、新商品「PIT R-220AI」を発売した。主に整備工場やガソリンスタンドなどでの使用を想定しており、スタンダードモデルながらランフラットタイヤにも対応する。その大きな特徴は、価格を抑えつつ上位機種並みの機能を付加したことだ。

 その代表として作業者の思い通りに回転スピードを変えられる「無段階変速回転」機能が挙げられる。従来、スタンダード製品では一定の速度で回転する「定速回転」が主流で、「変速回転」は上位モデルにのみ搭載していた。だが同社では「PIT R-220AI」にスタンダードクラスとして初めてこの機能を採用。低価格を維持しつつ機能面を充実させていく商品開発を行った。

 同社の太田正彦取締役は「当社の商品群の中で一番価格を抑えた製品になっています。従来、低価格製品はアジア系メーカーのものが多かったが、当製品はヨーロッパの有名メーカーが製造しています」と話す。

 同社販売企画部課長代理の小出哲裕さんが実演デモを交えつつ、新商品の特徴を解説してくれた。

 「無段階変速回転機能」は、ペダルの踏み加減で回転スピードを自由に変化することができる。超低速からハイスピードまで小気味良く反応する様子はまるで車の運転時にアクセルを踏んでスピード調整をするかのようにスムースだ。

 小出さんはこの「変速回転」のメリットについて次のように話す。「急に作業をストップしたい時、あるいは慎重に作業を行いたい時があるかと思います。一定の速度で回転してしまうとビードを切ってしまったり、ホイールを傷付けてしまう可能性もありますが、そんな時でも当製品ならば超低速回転が可能ですので、ゆっくりと確実な作業を行うことができます」

 自由自在に回転スピードの調節が可能になることのメリットは大きい。例えばタイヤレバーを挿入する時や抜く時は低速回転で慎重に作業を行う。一方、タイヤが外れかかれば高速で一気に作業を進めていく。--このように使い分けることでオペレーターが安全かつストレスなく作業を行える。

 「PIT R-220AI」に使用している回転モーターは同社のラインアップで最上位に位置するレバーレスタイプの「PIT Premium30A」と同じものを採用しているという。

上位モデルの機能を加え作業性向上

ロープロタイヤにも対応する
ロープロタイヤにも対応する

 もうひとつの特徴は「省スペース設計」だ。ロープロタイヤやランフラットタイヤの作業を行う場合、従来の製品では本体に対して左右から2本のアームで交互に押さえる仕組みを採用していたが、「PIT R-220AI」は右側の柱に設置しているアームのみで2本分の役割を果たす。

 またスペースに制約があると柱などが邪魔になり作業をしにくいケースもあるが、同製品では偏平タイヤでもレバーを使用せずにローラーだけで下ビードを取り外すことができる。さらに下からタイヤを持ち上げることができるため、タイヤ幅に注意しなくてもよいという利点もある。

 一般的にRV用タイヤをはじめとした大口径タイヤは重量があるため、作業時の負担も多い。だが、「PIT R-220AI」の場合、レバーを差し込んだ後、アームが下から持ち上げ、その状態を保持してくれる。このようなサポート機能は作業の負担軽減にも大きく寄与するはずだ。

 小出さんは「上位機種ではアームが2本セットになっているが、1本のみでも同じ要領で使用して頂けます。アームを1本にすることでコストを抑えつつ、十分な機能を備えた製品」」と話す。

サポート機能も充実している
サポート機能も充実している

 ほかにも「PIT R-220AI」には充実した機能を搭載した。例えば、チャック爪後方からジェットエアーを噴出しエアー充填時のビードアップをサポートすることができる「インフレーター」や、ドロップ部からのビード浮き上がりを防止し、偏平タイヤやランフラットタイヤの上ビード外しや組み込みをサポートするツール「ビードデプレッサー」(オプション)など上位機種と比較しても遜色のない装備になっている。

 コスト面と高品質を両立した製品に仕上がった「PIT R-220AI」は販売直後から引き合いが多く、早くも好評を得ているという。

 今後の展開について小出さんは「昨今の経済情勢下では設備投資を抑える傾向にあると思いますが、取り扱いが難しいタイヤの整備作業をやりたい方にとってはこういった機種が必要になってくるのではないかと思います。上位機種には手が届かないため、現状の機器を使用せざると得ないお客さまもいらっしゃるのでそういった方に対しても積極的に提案していきたい」と意気込む。


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