小野谷機工 TB用タイヤチェンジャー「PROFOOT TB-881RS」

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カテゴリー: レポート, 整備機器

「PROFOOT TB-881RS」

省人化と効率化を追求、フルオートでタイヤの脱・装着作業を

偏平タイヤでも全自動で作業が可能
偏平タイヤでも全自動で作業が可能

 小野谷機工が開発した世界初のフルオートTB用タイヤチェンジャーが「PROFOOT TB-881」シリーズだ。LT用からOR用まで、生産財タイヤをボタン操作だけでホイールからの脱着・装着を可能とした。

 そのシリーズ第4代目となるモデルが「PROFOOT TB-881RS」。この2014年10月から本格発売を開始した。前モデル「TB-881AP」は専用の油圧ユニットを搭載することで、油圧シリンダーをパワーアップし作業速度の向上を実現したが、新製品はその改良点を踏襲。

 さらに今回、新たに3つの機能--2つは標準搭載、1つはオプション搭載――を追加したのが特徴だ。商品開発部の坂井良治さんがポイントごとに説明してくれる。

 新機能の1番目は「偏平タイヤモード」。ホイールからタイヤを外すとき、偏平タイヤの場合、サイド剛性が硬いことからビードローラーの“押し”が足りずビードドロップしにくいことがあるという。

 そのようなケースで「偏平タイヤモード」をスイッチ一つで選択すると、ビードローラーやガイドプレスの“押し”位置が自動的に偏平タイヤに最適な部分でセットされる。これにより、従来ビードが抜けにくかった偏平タイヤでも、スムーズに脱着することができるようになった。

 もう1つの新機能は「ハンプ越えモード」。新ISO方式ホイールは、その中央付近が盛り上がるようにしてハンプ部が設けられている。通常のチェンジャーでは、ビード部がハンプで引っ掛かってしまった場合、作業者が手動でローラーを押し込みハンプを乗り越えさせるのが一般的だ。

 だが、「TB-881RS」はフルオートのチェンジャーで、作業者の手を要しないのが“味噌”。そこで「ハンプ越えモード」によりハンプを越えさせる動きをビードローラーとガイドプレスで再現させることで、新ISO方式ホイールであっても完全自動でタイヤ脱着を可能にした。

 もう1つ、オプション搭載として追加したのが「軽点合わせモード」だ。「PROFOOT TB-881」シリーズの歴代のモデルでも採用することができなかった画期的な新機能となっている。

 タイヤを組み付けるときに、タイヤのもっとも軽い部分にバルブの位置を合わせなければならない。これまでのチェンジャーはタイヤをアームで押しつけ、力作業で軽点に合わせるのが一般的だ。「軽点合わせモード」では、タイヤリフトによって軽点でタイヤを押し上げて止め、バルブを最適な位置に合わせるというもの。このときに大きな付加がかかるため、リフトは頑丈に補強し実使用に耐え得るものとしたという。

 「軽点合わせモード」の開発はユーザーボイスが発端だそうだ。昨年開催の「第33回オートサービスショー」でブースを出展した際、来場者から「軽点合わせはできないのか」と訊ねられ、その声をヒントに技術陣が開発に取り組み実用化に成功した――まさに“必要は発明の母”を地でいくもの。メーカーとしての自負をそこに見てとれる。

 坂井さんによる実演デモを見る。リフターにタイヤをセットした後はオペレーションボックスのボタン操作のみだ。ホイールからのタイヤ脱着・装着という一連の作業動作は「PROFOOT TB-881」シリーズそのもの。専用の油圧ユニットを連続運転に耐え得るようタンクの容量を拡大したこと、空圧利用時のエアーシリンダーの排気音を絞ることで作動時の音の発生を抑制した点などは前モデルから継承している。

コントロールパネル
コントロールパネル

 交換にかかる所要時間は、タイヤを外すときで90秒、タイヤを組むときで70秒。「ハンプ越えモード」の場合、それにプラス15秒の85秒。つまり、新ISOホイールであってもタイヤ1本当たりの作業時間は3分弱だ。この間、作業者の人手は必要ない。「TB-881RS」にタイヤをセットしスイッチボタンを操作した後、スタッフはまったく別の作業に従事することができるのだ。

 販売促進部の川崎雅彦部長は新製品の開発背景を次のように説明する。「国内のさまざまな産業で人手不足の問題が深刻化しつつあります。タイヤ販売の現場でもその傾向は顕著です。従って、限られた人数の作業スタッフで、いかにお客様をお待たせしないでタイヤ交換作業を行うかは重要課題。このため整備機器には一層のスピードアップとパワーアップ、それによる省力化・省人化が求められるようになっています」

 そのようなニーズに対応し開発したのが「PROFOOT TB 881RS」だ。「全自動チェンジャーの『PROFOOT TB-881RS』と、もう1台、別のTB用タイヤチェンジャーを併用しピットに配置することで、従来ふたりで行っていた作業をひとりででも可能にしました。作業効率としても、2台併用すれば、1台でタイヤ1本交換する作業と同じ速度で2本以上のタイヤ交換を行うことができます」と、川崎部長は続ける。

 「TB-881RS」は、省人化と効率化を追求する小野谷機工のソリューションを具現化するものと言えそうだ。


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