試乗レポート 住友ゴム「WINTER MAXX SV01」アイス性能14%向上、ライフは1.5倍に

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カテゴリー: レポート, 試乗

WINTER MAXX SV01

アイス性能14%向上、ライフは1.5倍に

WINTER MAXX SV01 住友ゴム工業が8月から発売したスタッドレスタイヤの新商品「WINTER MAXX SV01」。2012年に誕生した「WINTER MAXX」シリーズの第3弾商品として、アイス性能のみならず、ライフ性能や操安性も向上した商用車ユーザー期待の商品だ。同社は発売に先駆けて今年3月、北海道の旭川テストコースで新商品の試乗会を開催した。

 「WINTER MAXX SV01」は、これまでの「WINTER MAXX」シリーズで採用してきた「ナノフィットゴム」と「MAXXシャープエッジ」を、商用車に最適なチューニングを施すことによって、氷上ブレーキ性能を従来品「DSV-01」と比較して14%向上させ、さらにライフ性能も大幅に高めたのが大きな特徴となる。

 同社の材料開発技術「4Dナノデザイン」を活用して開発した「ナノフィットゴム」は今回、新しい配合を採用し、ナノ領域での柔軟性と、マクロ領域での剛性を両立させた。軟化剤がゴム内部でクッションの役割を果たし、氷の凹凸に柔軟に変形、強く密着することにより、氷上性能を向上。また、高密度シリカがゴム内部でネットワークを構築、支え合うことで、マクロ領域でのゴムの剛性を高めている。

 「MAXXシャープエッジ」は、従来と比較して25%薄くなった「新ミウラ折りサイプ」を採用した。エッジ成分を向上させつつ、よりシャープになったエッジがブロックの倒れこみを抑制。これにより、引っかき効果だけでななく、タイヤが路面にしっかりと接地することを可能にした。

 またトレッドパターンにはセンターをリブ化した専用パターンを新たに開発。エッジ成分を増加させたことで、引っかき効果をより高めている。

WINTER MAXX SV01 これらの最新技術により、ブロックの滑り込み量の減少や、接地圧分布の適正化なども図られ、その結果、ライフ性能にも大きな効果を発揮している。

 同社は、グリップのメカニズムを大きく転換した「WINTER MAXX」を2012年に上市したが、同シリーズから氷上性能の向上はもちろんのこと、「より長持ちしてほしい」というユーザーニーズに対応すべく、ライフ性能という新たな付加価値が与えられた。

 「WINTER MAXX SV01」は、厳しい視点を持つプロのドライバーが使用する商用車用スタッドレスタイヤ。多くは業務用として使用されるために乗用車向け商品と同等、あるいはそれ以上の高いライフ性能が求められるケースが多い。こうした中、新商品では最新の技術を搭載することで、従来品より1.5倍のライフ性能を確保し、高い経済性と環境負荷低減を実現した。

 さらに操安性やドライ性能など、あらゆる性能をレベルアップさせており、軽トラックからバン、ワンボックスカーなど幅広いユーザーに勧めやすい商品に仕上がっているといえそうだ。

 さまざまな路面で優れた性能を発揮するとともに、高いライフ性能を両立した“長持ちするスタッドレスタイヤ”――「WINTER MAXX SV01」の発売サイズは12~15インチの全24サイズで価格はオープン。

「ドライバーの意志に忠実なタイヤ」

斎藤聡さん
斎藤聡さん

 試乗会は、同社旭川テストコースとその周辺の一般道路で行われ、氷雪上での高速安定性やブレーキ性能、コーナリング性能などについて、新商品と従来品を同一条件で比較した。試乗車はトヨタ・ハイエースで、タイヤサイズは195/80R15 107/105L。

 今回ハンドルを握ってくれたモータージャーナリストの斎藤聡氏は、「WINTER MAXX SV01」のアイス性能について次のように解説する。

 「グリップのレベルが明らかに一回り大きくなった。タイヤが路面に密着しているような、ぴたっと手を付けたような接地感があり、停止状態からの加速も良い。商用車向けなので安全性が第一にあり、『ハンドルが効くのが重要』というスタンスで開発されているようだ」

 また雪上での操安性についても大きな違いが見られた。「従来品はハンドルを切った際、車の向きが変わるのがやや遅く、ゆっくりしている。安定感はあるので悪くはないが、遅れを見越してハンドルを切らないとイメージしている所へ行けない。これはスピードが上がると顕著になり、時速80kmや90kmでレーンチェンジする時は、ある程度タイミングを見越していく必要がある。

 一方、新商品はハンドルを切った時の応答性が非常に良い。運転に慣れたドライバーの方なら、狙った所に行ってくれるタイヤのほうが運転しやすいのではないか。同じようにアクセルを踏んでも雪の路面を捉えている感じが良く分かるので、運転がしやすく感じる」

 一般道も含めて様々なコースを走行し終えて、斎藤氏は新商品の特徴を次のように総評した。

 「従来品との大きな違いは、とくに雪道で感じたが――接地長が長く、また横方向のエッジ成分が明らかに多くなっているため、踏ん張った時にエッジが効いており、安定感を感じる。これはハンドリングの応答性にも繋がっている。新商品で感心したのは、前後の応答の仕方にタイムラグ少ないこと。フロントだけが動くのではなく、ボディ全体が向きを変えてくれるような動きが出ているので、狙った所へ行ってくれるタイヤになっている。プロの方が使用する商用車という意味でもチューニングがしっかりしている。ドライバーの意思に忠実に走ってくれるタイヤとなっている」


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