都市生活者の“強い味方” 日本グッドイヤー「Vector4Seasons」試乗レポート

Vector4Seasons

都市生活者の“強い味方” オールシーズンタイヤ

 日本グッドイヤーはこのほど、オールシーズンタイヤ「Vector4Seasons」に10サイズを加えた。これにより、合計23サイズのラインアップで発売中だ。今回、新車の純正装着サイズのバリエーションが揃ったことを機に、「Vector4Seasons」のロードインプレッションを行った。今回のロードインプレッションでは、195/65R15 91Tサイズを使用。トヨタのミニバン・ウィッシュに装着しドライブした。

 さっそく高速道路へ向かう。インターチェンジまで30分ほどの間、ドライ路面の市街地を低速から中速で走行。信号でゴー&ストップが繰り返されるが、走り出し、制動ともにスムーズだ。

 パターンを見ると、溝が強めに刻まれているような印象。それが音にどう影響するのだろうか。だが、パターンノイズはその見た目の印象を覆す。想像以上に静かだ。ロードノイズもそう。ブロック剛性の高い、V字型パターンによるものだろう。

 高速への入口。ランプ付近はミニバンが〝苦手〟とする、大きく長いカーブが続く。車体がよれたり、振れたりしないだろうか。しかし、ここもコースをしっかりとトレースして走り抜けた。

 今度は高速クルージング。直進安定性は一般の夏タイヤと変わらない。追い抜き・追い越しのときのトラクションにも思いとおりに動いてくれる。高速ハンドリングもキビキビとした挙動だ。この辺りも高いブロック剛性が寄与しているものと思われる。

 ドライコンディションにおいて、「Vector4Seasons」は一般的な夏タイヤとまったく遜色ない。言葉を変えるなら、オールシーズンタイヤということを意識させない。

突然の降雪にも対応

Vector4Seasons では、異なる路面コンディションはどうなのだろうか。ちょうど折良く、首都圏は大雪に見舞われた。そこでスノー路面でのインプレッションを試みる。

 辺り一面、真っ白。雪は既に数センチも振り積もっている。ゆっくりとスタートさせてみたところ、ギシギシと雪を噛んでクルマは走り出す。

 街の中、生活道路は普段とは違い交通量が格段に少ない。慣れない雪道での運転なので、慎重に走らせる。他のクルマが踏みしめ固く凍った路面では、低い速度でなければ横滑りしてしまう。アクセルを強く踏み込まないよう、注意を払う。

 生活道路から市内の幹線道路に向かうと、そこは大渋滞だった。路肩には身動きのとれないクルマであふれている。この日、ここでは昼前までは雨だったのが、午後から雪に変わった。午前からクルマで出掛けた人にとってそれは〝思いがけない〟雪だったに違いない。スタッドレスタイヤはおろか、チェーンの用意もないのだろう。

 渋滞を少しずつ進む。2車線の幹線道路に入り渋滞は多少解消されたが、どのクルマも速度は出さない。路面はシャーベット状態だが、雪はその上にさらに降り積もっていく。交差点でのゴー&ストップでは、アクセルを早めに離し、ブレーキも軽く長めに踏む。慌てずに運転することが何より重要だ。

 2013年の初雪を「Vector4Seasons」で走ってみたが、スノーコンディションでもよく対応したと言える。凍ったカーブでは滑ることもあったが、これは予想された範囲内の挙動。ブレーキングやアクセルワーク、ハンドリングを慎重に行うことで、スタックの危機を回避することができた。

 突然の大雪という天候は、首都圏では滅多にない。それだけに、そのための備えはつい疎かになってしまうだろう。万能型のオールシーズンタイヤ「Vector4Seasons」は、都市生活の強い味方になる。

オールシーズンタイヤ 北米では広く普及

 「Vector4Seasons」は、オールシーズンタイヤというジャンルに分類される。読んで名のごとく、日本の四季に照らせば春夏秋冬、年間を通じてタイヤの履き替えをすることなく、使い続けることができるタイヤのこと。国内市場ではまだ馴染みが薄いが、北米市場では広く一般に普及しており、また欧州市場でも徐々に広まりつつある。

 グッドイヤーは、オールシーズンタイヤの本場、北米に本拠を構えていることもあり、他社に先駆け1980年代から30年以上にもわたりオールシーズンタイヤを開発し、販売してきている。「Vector4Seasons」は、国内市場で03年から発売の「Vector5」を受け継いだモデルで、08年から発売。新車装着サイズのトレンドが変化していることに対応し、今回新たに10サイズを追加したものだ。

 四季を通じて安定した走行を可能にするため、「Vector4Seasons」には専用構造と専用設計されたコンパウンドを採用している。

 トレッドのセンター部にサイプが刻みこまれているが、そのサイプ側面に「3Dワッフルブレード」と呼ばれるワッフル状の凹凸がつくられている。この凹凸がブロック間を支え合うことで、ブロック剛性を向上。高い剛性により、路面状況に左右されず優れた運動性能を実現した。

 コンパウンドには、「オールウェザー シリカコンパウンド」と「専用ポリマー」を組み合わせた。これにより、あらゆる天候、路面でも高いグリップを発揮し、すぐれた操縦安定性を実現。

 また、トレッド・パターンは回転方向指定の方向性パターンを採用。センター部からサイド部へと、外に向かって力強く伸びるV字型のグルーブ「Vシャープドトレッド」を採用し、排水性を向上させ、ウェット・ドライ路面でのグリップを向上させた。


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