横浜ゴム「iceGUARD 5」氷上性能をさらに高めた“YOKOHAMAの最高傑作”

シェア:
カテゴリー: レポート, 試乗

iceGUARD 5

氷上性能をさらに高めた“YOKOHAMAの最高傑作”

 横浜ゴムは、乗用車用スタッドレスタイヤの新商品「iceGUARD 5」(アイスガード ファイブ)を9月より順次発売開始した。新商品は、従来品の“氷に効く”“永く効く”“燃費に効く”という3つのコンセプトを踏襲しつつ、低燃費タイヤ「BluEarth」のコンセプトに基づき、氷上性能と省燃費性能の向上を目指して開発。同社は今年2月、新商品のプレス向け試乗会を冬季テストコースにて開催した。

iceGUARD 5
iceGUARD 5

 「iceGUARD 5」は、そのネーミングの通り、1985年発売の「GUARDEX」から数えて5世代目にあたる。さらに2002年にスタートした「iceGUARD」シリーズの中でも5番目となる。

 同社では「これまで進化の過程では“お客さまの安心を第一に考える”という信念があった」としている。単に目新しい技術を追い求めるのではなく、全国の路面状況やそこに潜む危険性を徹底的に調査し、その上でユーザーにとって本当に価値のある技術だけを突き詰めていく――そして誕生したのが「iceGUARD 5」だ。そこには最先端のテクノロジーと、これまで培ってきたノウハウ、そして「危険な凍結路面を安心して走行して頂く」という同社の想いが込められている。

 その特徴として第一に挙げられるのは、氷上性能の向上だ。元々、優れた氷上性能が評価されていた従来品と比較しても、8%の性能向上を達成した。同社では「新開発コンパウンドと、新開発トレッドパターンにより、氷上性能をさらに向上させた。国内のさまざまな凍結路面でも優れた氷上性能を確認している」と説明する。

 この性能進化は、吸水量を従来品の「トリプル吸水ゴム」比で約21%向上した「スーパー吸水ゴム」が大きく寄与する。新マイクロ吸水バルーンと吸水ホワイトゲルを新たに採用し、2つの素材の相乗効果により、ミクロの水膜を取り除き、氷にしっかりと密着することが可能になった。

 また、新トレッドパターンもアイス性能の向上に主眼をおいて開発。IN側はエッジ効果を発揮させるために接地面積を広く取り、サイプ密度を高めた。一方、OUT側は溝面積を大きくしたほか、雪道やシャーベット、ドライ・ウェット路面での操縦安定性を確保するため、ブロック剛性も高めている。

 もう一点、「iceGUARD 5」には省燃費性能という大きな特徴がある。氷上性能を高めつつ、転がり抵抗を従来品より約5%低減しているのだ。

 これには同社のミニバン用低燃費タイヤ「BluEarth RV-01」のサイドプロファイル技術を応用。タイヤサイドの「たわみ」を適正化し、発熱によるエネルギーロスを抑制した。加えて、スタッドレスタイヤに起こりがちな「ふらつき」も抑え、剛性感を高めている。

アイス路面で感じた性能差

iceGUARD 5
iceGUARD 5

 「iceGUARD 5」のプレス向け試乗会は、北海道上川郡にある同社の冬季タイヤテストコース・T*MARY(ティー・マリー)で行われた。T*MARYは、幅20m、長さ350mの3本の直線試験路や半径20mのコーナリング試験路などを有し、路面状況に応じた走行、制動コーナリングといったあらゆる性能の試験評価を行うことができる。

 今回は、新商品と従来品をトヨタ・マークX(4WD)にそれぞれ装着し、氷上制動性能を比較したほか、スラロームや周回路でのテストドライブを行った。装着タイヤサイズは215/60R16。

 まず、氷盤路を時速30km/hで走行し、所定の位置でフルブレーキをかけ新旧モデルの制動距離の違いを比較した。本紙記者が複数回トライしたところ、旧モデルはブレーキ地点から停止まで平均して60mを超えたのに対し、新モデルは概ね50m半ばで停止。また新モデルはABSの作動時間が短く、発進の際も路面への食い付きが良く感じられるなど、明らかな性能向上がみられたのが印象深い。

 従来品も高い氷上性能に定評があったが、これだけの性能差を示したことは特筆すべきポイントだ。

 続けて、圧雪路にパイロンを等間隔に配置し、往路は時速60km/h、復路は時速40~50km/hでスラローム走行を行った。旧モデルはハンドルを切った後に挙動がやや遅れる。時速60km/hを超えてからは絶えずカウンターを当て、バランスを修正する必要があった。

 一方の新モデル。こちらは切り遅れが少なく、外側に膨れることが少ない。ドライ路面と同じような感覚で走ることができるため、非常に安心感が高く感じられる。

 周回路では、時速40km/hでコーナリングしたところ、新モデルは意図した通り曲がることができたが、旧モデルは横滑り防止装置が高い頻度で作動した。またストレートコースでは時速80km/hに達した段階で、旧モデルは「ふらつき感」が現れるが、新モデルでは「ブレ」がない安定した走りを継続する。今回はメルセデスベンツ・C250(タイヤサイズ205/55R16)、ボルボ・C30(同205/55R16)といったFR車、FF車でも試す機会に恵まれたが、いずれの車両でも性能の高さを体感することができた。

 これらの進化は、同社が「アイスガード ファイブは“YOKOHAMAの最高傑作”」と呼ぶにふさわしい仕上がりだといえるのではないだろうか。

 同商品は9月3日から順次発売を開始。発売サイズは135/80R12 68Qから245/45R19 98Qの全89サイズとなっている。


[PR]

[PR]

【関連記事】