低燃費タイヤ性能に“プラスα”を 横浜ゴム「BluEarth-A」試乗レポート

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カテゴリー: レポート, 試乗

「BluEarth-A」

低燃費タイヤ性能に“プラスα”を

 横浜ゴムは3月12日、神奈川県中郡の大磯ロングビーチ駐車場で、新商品「BluEarth-A」のメディア向け試乗会を開催した。「BluEarth」シリーズは、ヨコハマが世界へ発信する新しいコンセプトの低燃費タイヤ。シリーズのテーマは「環境」に加えて「人と社会にやさしい」こと。

 リム径14インチから19インチまで、アスペクトレシオ65シリーズから40シリーズまで37サイズのラインアップを揃えた新商品「BluEarth-A」は、シリーズの主力として上市された。

 その「BluEarth-A」は、低燃費タイヤのラベリング制度で、転がり抵抗性能等級「A」、ウェットグリップ性能等級「b」を達成。ポジショニングとしては、2008年2月発売の「DNA Earth-1」の後継モデルに位置する。

 PC製品企画部の相澤幸博部長は、「当社独自の市場動向調査によると、タイヤに対しユーザーの求める性能はブレーキの効き72%、濡れた路面での性能70%と雨の日の安全性に対する性能の要求が高い。それに加えて、燃費も68%と、近年、安定して上位に位置する項目」とし、ウェット性能と燃費性能の高次元でのバランスが求められると指摘する。――そのようなニーズを受けて開発されたのが、「BluEarth-A」だ。

 タイヤグローバル技術本部タイヤ第一設計部の清水倫生部長は、「基幹コンパウンド技術『ナノブレンドゴム』に加え、非対称パターン、新発想『ノイズコントロールピッチ』など各種の新技術を搭載。低燃費性能とウェットグリップ性能を両立し、高精度のトータルバランスを実現した」と解説している。

シリーズの主力として“走る楽しさ”を呼び覚ます

日下部保雄さん
日下部保雄さん

 「BluEarth-A」の高速走行性能をはじめ各性能の絶対評価用として、同社が用意したのはAudi A4やLEXUS IS350など、国内外を代表するプレミアムカー7車種。本紙はプジョー508SWを選んだ。モータージャーナリストの日下部保雄さんにハンドルを握っていただく、同乗走行スタイルを採用した。西湘バイパスからターンパイク・御所の入橋を折り返すというルートでクルマを走らせる。

 まず、走り出しの滑らかさ。スッと抵抗を感じさせないタイヤの転がり具合。助手席にいてもそれがはっきりわかる。

 次に実感したのが静粛性。西湘バイパスはザラザラとした路面や、きれいに舗装し直されたスムーズな路面が混在するので、ノイズの評価にはうってつけ。それぞれにおいて、ロードノイズやタイヤのパターンノイズがよく抑えられて静かだ。風切り音のほうが強いくらい。日下部さんと会話していても、車外の音に邪魔されない。また、低速から中・高速と、どの速度域でも、音のピークを感じさせない。「ピッチバリエーションが上手く施されているのだろう」と、日下部さんは指摘する。

 路面の凹凸上を乗り越すと、臀部に小さなショックを感じるが、ドンと突き上げるのでもなく、フワフワッといつまでも続くのでもない。収まりが早い。

 ハンドリングはどのようなフィーリングなのだろうか。レーンチェンジを行いながら、日下部さんは「ハンドルを切ったとき、その蛇角とおりに反応する。一連の挙動がスポーツタイヤのようにリニアに過ぎると、疲れてしまうのだが、これはそうではない。操舵したときに、しっかりとした応答感があり、今の路面の状況を伝えてくれるので、安心して運転することができる」、そう感想を語ってくれる。

 ターンパイクを高速でクルージング。「コーナリングパワーが大きいので、運転が楽」と、日下部さんは続ける。走る楽しさ、悦びというものがこのタイヤで呼び覚まされる――そんな風情である。コンフォートタイヤの領域でありながら、一部スポーツタイヤの領域までをカバーする性能レンジとなっている。

 その点は、試乗会場の駐車場内に特設されたコースで実施された、新旧商品の比較試乗でもはっきりと実感することができた。

 高速レーンチェンジをアタックする。強烈なGがかかるが、タイヤに〝ヨレ〟を感じない。追従性に優れる。車体の立ち直りも新商品のほうが明らかに早い。放水による低μ路面でも新商品はしっかりとグリップする。粘る、という感触が合っていそうだ。

 低燃費タイヤのグレーディングは、燃費性能と雨の日の安全性能について目安として機能し、ユーザーには大変便利だ。ただ、そのグレーディングに記されていないトータル性能も当然、タイヤには重要である。

 「BluEarth-A」は低燃費タイヤに必要な要件を満たしつつ、ドライ操縦安定性、静粛性、乗り心地という性能にもしっかりと目を配り開発されている。


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