ピレリ「Cinturato P7」試乗レポート 基本性能を落とさず”グリーンパフォーマンス”向上

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カテゴリー: レポート, 試乗

Cinturato P7

基本性能を落とさず”グリーンパフォーマンス”向上

 ピレリジャパンは、中・大型セダン向けに開発された初めてのグリーンパフォーマンスタイヤ「Cinturato P7」を1月から発売開始した。新商品は環境に配慮しながらも、あらゆる路面での安全性や良好なハンドリング性能を実現した製品に仕上がっており、すでにアウディやメルセデス、BMWなど多くのハイパフォーマンスカーに新車装着されている。発売サイズは16インチ~19インチの全38サイズ。同社は2月9日、「Cinturato P7」の発表試乗会を神奈川県のリビエラ逗子マリーナ内のクリスタルヴィラ及び周辺道路で開催した。

 ピレリジャパンの夏用タイヤラインアップは、大きく4つに分類される。フラッグシップモデル「P ZERO」を始めとしたウルトラ・ハイパフォーマンスタイヤ、優れたハンドリングと低ノイズを両立したプレミアムコンフォートタイヤ「P7」などハイパフォーマンスタイヤ、安全性と快適性に重点をおいて開発されたバランスパフォーマンスタイヤ、そして伝統性能と環境性能を結合したグリーンパフォーマンスタイヤ--チントゥラートシリーズから構成される。

 チントゥラートシリーズは、ミニバンから軽自動車まで対応する「Cinturato P4」とコンパクト・ミディアムクラス車向けの「Cinturato P6」が2008年に発売された。そして今回発売されたプレミアム・コンフォートカー用「Cinturato P7」により、ついにシリーズが完成したことになる。

 マーケティング部のジョバンニ・ポンツォーニ氏は、新商品のコンセプト、昨今の市場ニーズを次のように説明した。

 「自動車を取り巻く市場環境や政策面、消費者ニーズなどあらゆる要素が“エコ”に向かっている。環境へ配慮したクルマの販売増加、EU規制、消費者の意識変化など“エコ”が世界のトレンドになっている。しかし環境性能を向上させることで、タイヤに求められる他の性能を犠牲にすることはできない。つまり性能を低下させることなく全てを一つの製品に盛り込む“オール・イン・ワン型”の製品が求められている。そして我々はそのニーズに応えることが可能だ。-その解答が〈チントゥラート〉シリーズである。様々なスタイルで最良のパフォーマンスを発揮できる新商品は、中・大型セダン向けに開発され、すでに欧州を中心に多くのカーメーカーのトップモデルに装着されている。あらゆる性能を犠牲にしていないグリーンパフォーマンスタイヤである」

環境・安全性能を両立

 新製品に搭載されているコンパウンドや構造、トレッドデザインは、排出ガス削減や低ノイズ、省燃費、ハンドリング性能の向上に寄与している。また、有害物質を含まないAOF(アロマティック・フリー・オイル)の使用により、環境負荷低減にも大きく貢献。さらにウエット・ドライ路面での制動距離をそれぞれ短縮し、安全性を向上させていることも特徴だ。

 プロダクトマーケティングディレクターの市川仁氏は「パターンはP ZEROを継承しつつ、細かいサイプを入れることで高い性能とグリーンパフォーマンスを両立させている」と語る。

 そのパターンデザインは4本の主溝で安全性と耐アクアプレーニング性を確保しつつ、従来品(P7)と比較してより均一で安定した接地形状を得て、耐摩耗性能も向上させた。また、ピッチ配分とリブ配分を見直し、車内聴覚騒音を従来品比30%軽減した。

 さらにコンパウンドには、高温でも適切な硬度を保つナノ・フィラー、低温でも高ヒステリシスな機能化ポリマー、AOFなどを採用し、転がり抵抗を20%低減している。「燃費換算すると転がり抵抗の減少だけで約2%、タイヤの形状や約8%の軽量化などその他の要素を加味すると市街地走行時には約4.2%の燃費向上につながる」という。加えて「厳しい審査を経て、多くのカーメーカーからOE承認されている」と自信をのぞかせた。

高質な静粛性、快適性を体感

Cinturato P7 試乗会ではアウディA5やVWゴルフ、スバルレガシィなど全9台が用意され、約60分の試走を数度行なった。会場の逗子マリーナ周辺はヤシの木が立ち並び、まるで南国の雰囲気。マリーナを抜けると国道134号に出て湘南の海岸線沿いをドライブすることもできた。

 本紙は、アウディ・A5カブリオレ3.2FSIクアトロ(245/40R18 97Y)、VWゴルフVariant2.0TSI Sportline(225/45R17 91Y)などを試走。低ノイズ、ハンドリングや快適性などを十分に堪能できた。

 試乗車の中でベストフィッティングは、アウディA5カブリオレだ。特に大幅に低減された車内の静粛性は圧巻だ。スピードを上げ、荒れた路面や路面の継ぎ目を通過してもノイズが気にならないほどだ。新パターンの採用により、車内騒音が大幅に低減されているという説明に納得。国道では車線変更やカーブの際、ステアリングの反応は適切ながら、ハンドルへ伝わる不快な振動は意識的に集中しないと感じ取れないほどのレベル。まさしく快適そのものであった。進化した総合性能を思う存分に味わうことができるタイヤに仕上がっている。


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