国内4社の業績予想 原料高への対応が課題

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2016年業績と2017年予想
2016年業績と2017年予想

 国内4社の2016年12月期業績が出揃い、昨年秋までの円高が響き全社が減収減益となった。今期はこれまで利益面でプラスに働いていた原材料価格が、昨年後半から続く高騰で利益を圧迫する。海外市場では販売価格への転嫁を順次進めているが、国内ではどのタイミングで踏み切るのかが焦点のひとつ。タイヤ販売は海外を中心に堅調な需要が見込まれる中で、いかに利益を確保していくのか、各社の戦略が注目される。

ブリヂストン 3期ぶりの最終増益見込む

 2017年通期の業績予想は、売上高が前期比9%増の3兆6300億円、営業利益は1%増の4520億円を見込む。当期純利益は5%増の2800億と予想。最終増益は3期ぶり。

 所在地別では、日本市場の売上高が4%増の1兆1200億円、米州の売上高は9%増の1兆7900億円を見込む。

 原材料で1370億円の利益押し下げ要因となるが、売値ミックス・数量で1664億円をカバーする。戦略商品の中でランフラットタイヤやエコピアなどの環境タイヤ、大型建設機械用タイヤといった高付加価値商品の販売も増える。

 タイヤの値上げに関連して江藤彰洋副社長は「価格対応は適切に行う必要があり、すでに一部の市場では発表している。ただ、売値に反映されるまでタイムラグがある関係上、年単位でみると上昇の全額分を売値の改善でカバーすることはできない」と述べた。

住友ゴム タイヤ販売量は8%増を見込む

 国際会計基準(IFRS)で売上高にあたる売上収益は前期比12%増の8500億円を見込むが、利益面では2ケタの減収となる見込み。利益の増減要因では、価格241億円、数量・構成他135億円など計425億円がプラスに働くものの、原材料で551億円など計674億円がマイナス要因となる。

 池田育嗣社長は「原材料は現時点では高止まりの状況が続くと見ている。原材料の値上がりに対して、どのくらいのスピードで対応できるのかが最大の課題だ」と述べた。

 今期のタイヤ販売本数は8%増の1億2170万本と予測している。欧州では英ミッチェルディーバー社の販売分が加わるため、欧州市販用は6割増の見込み。

横浜ゴム 2ケタの増収増益へ

 2017年通期の連結業績予想は、売上高が前期比10%増の6600億円、営業利益が12%増の475億円、経常利益が11%増の435億円、当期純利益が59%増の300億円と見込んでいる。

 事業部門別では、タイヤが売上高4750億円、営業利益363億円、ATGは売上高が135%増の600億円、営業利益は12億円と予想。MB部門は増収増益を見込む。タイヤの販売本数は6%増の見込み。

 営業利益は原料価格などで263億円の減益となるものの、価格/MIX(128億円)やATG営業利益(41億円)などを計上することで52億円の増益が生じる。

東洋ゴム北米でLTタイヤを拡販

 国内外で市販用タイヤの販売増により増収を見込むが、原材料価格の高騰で減収となる見通し。純利益は250億円の黒字を確保する。タイヤ事業の売上高は5%増の3190億円、営業利益は0.7%減の451億円。

 清水隆史社長は「米国工場は昨年拡張が完了し、増産効果がフルに出てくる。ライトトラック用タイヤで販売を伸ばしていく」と話した。2017年のタイヤ販売量は新車用が前年割れとなるものの、各地域の合計販売本数は3%増と、2期連続のプラスを見込む。


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