ブリヂストン 摩耗を大幅に減らす材料を開発

シェア:
カテゴリー: ニュース

 ブリヂストンは9月28日、都内で説明会を開き、一般的なゴム配合と比較して摩耗の進行速度を約6割低減する素材の研究成果を発表した。2019年度末までに一般タイヤに応用するための基盤技術を確立する。実用化すればタイヤのゴム部材を従来より薄くすることが可能で、軽量化による低燃費性能の向上や省資源化が期待される。

 同日行われた内閣府の革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の研究成果として発表した。ImPACTは産官学が連携してイノベーションを創出することを目標に掲げている。ブリヂストンが参画した研究プログラムは、従来の限界を超える薄膜化と強靱化を同時に達成する「しなやかタフポリマー」の実現がテーマ。ブリヂストンのほか、東レや旭硝子などの企業がそれぞれのテーマに沿った研究を進めている。

ImPACTグラフ
試験結果のイメージ

 この中でブリヂストンはプログラム内の「タイヤ薄ゲージ化プロジェクト」において、ゴム分子の亀裂(き裂)が進み破壊にいたる挙動「き裂進展」に着目。京都工芸繊維大学やお茶の水女子大学などと連携して摩耗を大幅に抑制する材料の開発に取り組んできた。

 同社がゴムクローラで行った実験では、コンクリート路面での耐久走行時の摩耗速度は標準的なゴムよりも約6割低減したという。また悪路走行においても高い強靭性が実証されている。

 会見でブリヂストン中央研究所研究第1部の角田克彦フェローは、「今回の技術はタイヤ・非タイヤに幅広く展開できる。少なくとも2019年度末までに基盤を固め、各用途に最適な使い方で最大の効果を得られるような技術を確立する」と語った。

 今回の技術は、ランフラットタイヤのパンク後の走行距離延長やトラック・バス用タイヤの耐衝撃性向上など、さまざまな分野に応用することが可能だという。角田フェローは、「まだ研究途中ではあるが、活かせる技術は順次開発の現場に反映していきたい」と今後の展望を述べた。

 同社ではこの素材をベースに、今後はさらに強固で高機能な材料を開発し、タイヤの大幅な軽量化とそれによる低燃費性、省資源化に取り組んでいく。


[PR]

[PR]

【関連記事】