ミシュラン ドライバー不足の解消に一役

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カテゴリー: ニュース

 日本ミシュランタイヤは9月上旬、横浜市内で開催された「ジャパントラックショー2016」の中で、同社が輸送事業者に向けて提案を強化している「運送事業者向け診断パッケージ」に関する講演を行った。

 このサービスは、運送事業者の「ドライバー不足改善」という課題に対し、運送会社を個別に調査し、従業員満足度の向上に役立つ情報を有料で提供するプログラム。同社では「このサービスによって、ドライバーの安定確保を実現し、安全で効率的な輸送事業を追求する」としている。

 講演には同社アーバンデリバリープログラム統括マネージャーの黒田尚孝氏が登壇した。黒田氏は「我々の調査ではドライバーの離職率は年間8%と他の業界と比べて非常に高い。トラックドライバーが全国で15万人不足するという試算もある中、採用に困っている運送会社の半数はドライバーの業務改善に対して何もできていない」と話す。

 ドライバー不足は安全管理にも繋がる重要事項だ。官民を挙げて取り組みが進められているものの、根本的な解決は簡単ではない。このような状況が進めば、将来は必要なだけのドライバーを確保できず、顧客からの要望に対応することができないケースや新規顧客の獲得に踏み込めないといった状況も考えられる。また、荷主企業の物流コスト、さらにその先にある関連企業の事業コストにまで影響を及ぼしかねないほど重要な事態となる可能性もある。

 一方で黒田氏は、「まずはドライバーが定着する仕組みを作る必要があるが、具体的に何をやれば良いのか分からないの事業者も少なくないのではないか」と指摘する。

事業者ごとに課題を診断し、明確化

ドライバーの雇用確保のために運送会社が目指すべきモデル
ドライバーの雇用確保のために運送会社が目指すべきモデル(イメージ)

 こうした課題を解決する一つのモデルとして同社が進めているサービスでは、ドライバーと経営者それぞれに、独自に作成したアンケートを行うことで、双方の認識のギャップを浮き彫りにすることが狙い。その結果をもとに、その事業者が置かれている問題点を、従業員の「エンゲージメント」という切り口から明確化していく。

 ここでいうエンゲージメントとは会社に対する帰属意識や業務への貢献意欲のことを指す。自社のドライバーが何を求めているのか、経営者との間にあるギャップは何なのか、どこに資源を投入すれば効果が得られるのか――「輸送事業者が6万社あれば6万通りの課題がある」ため、その解決策は様々だ。それぞれの会社ごとに問題点を明確化していくことで、ドライバーが誇りを持ち、モチベーションを高める――これが従業員エンゲージメントに繋がっていく。

 黒田氏は「この問題に取り組むことは我々のミッションである」と話す。ミシュランの社是は“モビリティの継続的な発展に貢献する”こと。モビリティとは人やモノを運ぶことであり、それを支える輸送事業者が担う役割は重い。


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