日本グッドイヤー、オールシーズンタイヤで攻勢

シェア:
カテゴリー: ニュース

 国内でオールシーズンタイヤのラインアップが拡大する中、他社に先駆けて市場開拓を進めてきた日本グッドイヤーはこれまで蓄積してきたノウハウを活用して販売を強化する。今シーズンはバン用にも新商品を投入予定で、より幅広いユーザーをターゲットに拡販していく。

Vector 4Seasons Hybrid
グッドイヤーのオールシーズンタイヤ

 昨年の国内市販用タイヤ市場は新型コロナウイルスの影響もあり、全体では前年比1割のマイナスとなったものの、オールシーズンタイヤの需要は堅調に推移したようだ。一部では「降雪により冬タイヤが好調で、オールシーズンもそれに引っ張られた」という声もあるが、日本グッドイヤーの金原雄次郎社長は「オールシーズンとスタッドレスはターゲットを明確に分けている。我々は売り方を知っていることが強みだ」と強調する。

 降雪地域にはスタッドレス、非降雪地域ではオールシーズンという売り分けは以前から行われていたものの、販売店側からは「夏タイヤなのか、冬タイヤなのか、お客様への伝え方が難しい」という意見も少なくないという。こうした中で、市場がまだ確立される前からスキー場で大規模な試乗会を開催するなど、最適な使用条件を伝える活動に注力してきた日本グッドイヤーは違いが鮮明になっているようだ。

 金原社長は「実際に性能を体感して頂き、どの位の雪ならオールシーズンでも問題がないのか販売店の方々にも浸透して、『こういう使い方ができます』とお伝えできるようになっている。我々には実績があるので、他社とは売り方が違う」と自信を示す。実際、商品への理解が高まるとともに、同社のオールシーズンタイヤの販売量は5年前と比べて2倍以上に拡大したという。

 オールシーズンタイヤは米グッドイヤーが40年以上前に新たなカテゴリーとして創出した。ただ、日本で展開しているオールシーズンは、より評価が厳しいとされる欧州で開発した商品となる。今年は同様に欧州で開発した新モデルとして商用車向けオールシーズンタイヤも上市する予定だ。保有台数が多いバン車両を主なターゲットとしており、販売量の上積みも期待できそうだ。

 金原社長は「急な天候変化、突然の降雪があった時などに困る方は多い。そうした経験がある方に向けて、パイオニアとしての強みやブランドへの信頼を活かして拡販に取り組んでいく」と意欲を示している。


[PR]

[PR]

【関連記事】