国内4社の上期決算 為替の影響大きく全社が減収に

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カテゴリー: ニュース

 国内タイヤメーカー4社の第2四半期連結業績が出揃った。急激な為替変動や国内外での競争激化により全社が減収となったほか、住友ゴムを除く3社が営業減益となった。為替円高は下期も続く見通しで、全社で2016年通期の売上高および純利益を下方修正した。

4社上期業績
国内4社の上期業績

 今年上期の為替レートは4社平均で1ドル112.5円、1ユーロ125円程度と、前年同期よりそれぞれ7.5円、10円の円高となった。前年同期は円安により営業利益段階で合計441億円の増益要因となっていたが、今期は4社合計で352億円がマイナスに働いた。

 ブリヂストンは「円高の影響が大きく、その影響を除くと、2月に公表した予想を上回っていた」(江藤彰洋副社長)、住友ゴムは「今期も円高の影響がなければ計画を達成できた」(池田育嗣社長)、東洋ゴムは「上期は為替の影響がなければ増収増益となっていた」(清水隆史社長)としており、急激な円高進行が業績に与えた影響は大きかった。4社合計の営業利益は約2909億円となり、前年同期より約1割減少した。

 また、この数年販売が好調だった北米市場では、関税導入前に輸入した中国製品の在庫が膨らんでいる生産財を中心に一部で供給過剰になっており、それに伴い販売価格も下落傾向が続いているもようだ。加えて新車販売についても先行きの不透明感が表れてきている。

 こうした中、各社は地産地消を進めるとともに、価格競争の影響が少ない高性能タイヤや大口径タイヤの供給拡大を図ることで収益確保に努めている。

 例えば、ブリヂストンは補修用ランフラットタイヤ「ドライブガード」を北米に続き、今年から欧州市場でも販売を始めた。ランフラットの販売本数は前年比30%増を見込むほか、環境性能を高めた高付加価値商品をグローバルで拡販する。

 住友ゴムは米国工場(ニューヨーク州)の生産能力を拡大し、SUVなど高性能タイヤの供給量を大幅に拡大させ、将来は現地でニーズが高いランフラットタイヤの生産も視野に入れる。東洋ゴムは北米工場(ジョージア州)で4度目となる能力増強を2016年末に完了させ、年間1150万本の供給体制を整える。横浜ゴムは7月に完全子会社化したATG社を活用して、高い収益性が見込める農機用や林業用タイヤなど生産財事業を拡大させ、新興国メーカーとの差別化に取り組む。

 なお原材料価格は下期以降も低位安定が続く見込みで、通期では4社合計で1510億円の増益要因となる見込み。


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