海外メーカーがコロナの対応策 コスト削減、投資見直しも

 新型コロナウイルスによる需要の減速は、海外メーカー各社の第1四半期に大きな影響を与えた。各社が決算発表と合わせて明らかにした財務面の対応では、コスト削減に向けた多くの施策が示された。

 設備投資などの資本支出に関しては、ミシュランは2019年には約18億ユーロ(約2121億円)をあてたが、5億ユーロ削減する方針を明らかにした。グッドイヤーも2020年の資本支出を7億ドル(約755億円)以下とするほか、コンチネンタルは投資額を前年比で少なくとも20%抑える。ピレリやクーパー、ノキアンなども投資の削減や見直しを公表した。

 またグッドイヤーは、コスト構造の改善に向けて再編を加速しており、5月には米アラバマ州ガズデン工場を閉鎖。これにより、2021年には19年比で1億3000万ドルのコスト削減につながる見通しだという。

 さらに、ミシュランは自社株買いの停止や配当金の減額、コマーシャルペーパーの発行で手元資金の確保を図った。グッドイヤーやピレリも配当の停止や融資枠の設定などにより資金確保を急ぐ。そのほか、取締役らの役員報酬減額、従業員のレイオフなどを行った企業も少なくない。

 こうした中でコンチネンタルは、「構造プログラム『トランスフォーメーション(変革)2019~2029』を一貫して追求し、実行し続ける」と表明。これは長期的な競争力強化を目指し、タイヤを含む収益性の高い成長分野に注力していくための事業戦略となる。 また、ピレリは4月、新型コロナの感染拡大を受け、販売費及び一般管理費(SG&A)の削減やマーケティング活動の見直し、研究開発投資などの優先といった「コロナウイルス感染症アクション」を策定した。2020年には生産減少に伴い9000万ユーロのコストが発生すると想定されているが、「コスト削減策で相殺できる」と述べている。さらに、2月に公表した3カ年の経営計画でもコスト削減につなげていく考えだ。

 ハンコックも、「製品ポートフォリオの多様化や販売チャネルの継続的な拡大など、各地域での戦略を最適化することで徐々に販売を改善したい」としている。

 新型コロナウイルスによる需要への影響は、第1四半期よりも第2四半期に大きく表れてくることは確実だ。2020年通期の業績を未定とした企業も多く、各社の投資計画は今後、選択と集中が一層進んでいくとみられる。


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