2015年の廃タイヤリサイクル状況 製紙工場向け過去最高の44%に

シェア:
カテゴリー: ニュース

リサイクル率さらに向上

廃タイヤ
廃タイヤの4割以上は製紙工場向けに

 日本自動車タイヤ協会(JATMA)は2015年の廃タイヤ(使用済みタイヤ)リサイクル状況をまとめ、4月25日発表した。それによると昨年1年間の発生量は9500万本・100万トンで、前年に比べ本数で400万本、重量で5万2000トン減少した。その一方、リサイクル利用量は92万2000トンと1000トン増加した。この結果、リサイクル率は前年より4ポイント上がり、この10年間で最高の92%となった。

 昨年の廃タイヤの発生量100万トンのうち、「タイヤ取替え時」が87万7000トン(8100万本)、「廃車時」が12万2000トン(1400万本)だった。構成比は「タイヤ取替え時」が全体の88%を占め、12%が「廃車時」だった。構成比は前年とほぼ同程度だが、廃タイヤの本数と発生量はともに減少している。これは市販用タイヤの販売が前年より減少したことや新車販売台数の減少などが主な要因とみられる。

 リサイクル利用量92万2000トンの内訳を見ると、熱利用(サーマルリサイクル)が2014年より4.5%伸び64万3000トンとなった。廃タイヤ総発生量に占める割合は64%にあたり、前年より6ポイント上がった。

 けん引したのは製紙で、利用量は43万9000トン、前年比6%増加した。廃タイヤ総発生量に占める割合は過去最高の44%と半数に迫る勢いで拡大している。

 これは製紙工場のボイラー向けに廃タイヤチップの需要が伸びているもの。近年は国内発生分だけでは必要量を満たせず、製紙会社が海外から廃タイヤの切断品/破砕品を有価で購入して不足分を補うという状況が続いている。

 2015年の輸入量は年間で7万4000トン。前年の7万6000トンに比べ減少はしているものの、依然として廃タイヤの需要は堅調だといえそうだ。

 原形加工利用(マテリアルリサイクル)は2%減の16万4000トンだった。廃タイヤ総発生量の約1割を占める再生ゴム・ゴム粉は1%の減少。リトレッドの台タイヤとなる「更生タイヤ台用」は5%減となった。

不法集積・投棄は減少

 JATMAが今年2月末に行った調査によると、廃タイヤの不法集積および不法投棄は92件、合計3万5728トン。1年前と比べて4件減少し、数量も601トン減った。また昨年1年間で自治体あるいは行為者が撤去作業を行った件数は、合計6件だった。新規案件として3件含まれているが、これらは新規に発生したものではなく、新たな情報として確認されたもの。

 不法集積は業者の倒産や行方不明によるもの。不法投棄は投棄した行為者が不明のもので、それが判明した時点で不法集積にカウントされる。今回の調査では不法集積は72件(3件減)、3万1944トン(591トン減)、不法投棄は20件(1件減)、3784トン(10トン減)となった。

 JATMAでは、「代替燃料での需要は依然として高く、全体的に不法集積・投棄は減少傾向にある」としている。


[PR]

[PR]

【関連記事】