海外主要メーカーの上期業績 新車向けで需要減も

 仏ミシュランや米グッドイヤー、独コンチネンタルなど海外の大手メーカーの上半期(1~6月)業績が出揃い、タイヤ販売量の落ち込みなどから利益面で苦戦が多く見られた。特に新車向けの乗用車用タイヤなどで、欧州や景気の悪化が伝えられる中国市場での需要が低迷したもようだ。一方で建設・鉱山用タイヤや重機用タイヤといったカテゴリーは堅調で、生産財タイヤに強みがあるメーカーの業績を下支えした。

グッドイヤーやハンコックは大幅減益に

海外メーカー1-6月期
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 仏ミシュランの上期業績は2ケタの増収を確保したものの、わずかながら営業減益となった。純利益は前年同期比8.0%減の8億4400万ユーロ(1049億円)だった。販売数量の減少が0.9%の減収要因となった。

 部門別にみると、自動車及び関連事業は売上高が1.0%増の56億5800万ユーロ(7033億円)、セグメント利益が7.9%減の5億8500万ユーロ(727億円)だった。18インチ以上の大口径タイヤの構成比が伸長した一方、乗用車用・ライトトラック用タイヤの市場が2%収縮したことで数量減となったほか、原材料高が響いた。

 道路輸送及び関連事業の売上高は3.2%増の31億4400万ユーロ(3908億円)、セグメント利益が12.5%増の2億7900万ユーロ(347億円)。また、鉱山用や建機用など特殊製品事業は売上高が52.5%増の29億7900万ユーロ(3703億円)、セグメント利益が29.3%増の5億7400万ユーロ(713億円)と高い利益率を確保した。

 販売数量は、乗用車用・ライトトラック用の新車用タイヤが7%減、市販用は1%増だった。トラック用は新車用が2%増、市販用は2%のマイナスだった。

 米グッドイヤーは価格ミックスの改善がプラスに寄与したものの、為替や販売数量減少が響いて減収となった。また独工場2カ所の増強を含む1億700万ドルのコストが発生。純損益は700万ドル(7億7000万円)の赤字だった。

 タイヤ販売数量は全体で3%減の7540万本だった。市販用は1%未満の減少、新車用は消費財向けの需要減少や自動車生産台数が落ちたことで9%減った。

 なお、同社ではLMCインダストリー社の予想に基づき、2022年までにOE販売数量が約2割拡大するとの見通しを発表している。

 独コンチネンタルの上半期決算は、売上高が0.3%減の223億1070万ユーロ(2兆7732億円)だった。タイヤ部門などラバー事業は増収だったものの、オートモーティブ事業のシャシー&セーフティ部門、パワートレイン部門、インテリア部門は減収となった。

 調整後EBIT(利払い・税引き前利益)は21.1%減の17億5230万ユーロ(2178億円)、純利益は32.0%減って10億6000万ユーロ(1318億円)だった。

 タイヤの販売数量は、乗用車用及びライトトラック用の新車用が前年を下回り、市販用は前年並みだった。一方、商用車用はプラス成長を達成した。地域別売上高は、北米で好調だった。

 通期の業績予想は、売上高が約440億~450億ユーロ、調整後EBIT率は約7~7.5%に下方修正している。

中堅メーカーも下方修正相次ぐ

 伊ピレリは販売量や原材料価格などが響いた。純利益はブラジルでの税控除で73.2%増の2億9790万ユーロ(370億円)となった。

 高付加価値タイヤの販売量は3.9%増加し、中でも18インチ以上の大口径タイヤは5.5%伸長した。一方、スタンダードタイヤの販売量は13.9%減少した。

 地域別売上高は、全体の4割を占める欧州・中東・アフリカが3.8%減となったが、北米は11.7%増、アジア太平洋は5.4%増と好調だった。

 通期予想は売上高が1.5~2.5%増、調整後EBIT率は18~19%に下方修正した。

 韓国のハンコックタイヤは、売上高が2.1%増の3兆3844億ウォン(2976億円)、営業利益が33.1%減の2477億ウォンだった。

 4~6月期は景気低迷による需要の減速が影響した。新車用タイヤの販売は韓国、中国、欧州で落ち込んだが、北米は安定的に推移した。一方、市販用タイヤは韓国や欧米で減少した。

 なお、通期の売上高を当初見通しから4000億ウォン減の7兆ウォン(6171億円)に下方修正することを発表した。

 米クーパータイヤの売上高は0.1%減の12億9829万ドル(1428億円)となった。営業利益は1.9%減の5810万ドル、純利益は32.2%減の1580万ドル。

 地域別にみると、米州の売上高は2.6%増の10億9724万ドル、営業利益は19.4%増の8560万ドルだった。米州以外の地域の売上高は14.2%減の2億8230万ドル、営業損益は1572万ドル減で264万ドルの赤字となった。

 フィンランドのノキアンタイヤは、売上高が0.3%減の7億6280万ユーロ(948億円)だった。営業利益は12.6%減の1億4800万ユーロ、純利益は約2倍の2億6760万ユーロとなった。中央欧州を中心に乗用車用タイヤの販売数量減や為替、原材料価格と製造コストの高騰がマイナスに響いた。

 部門別にみると、乗用車用タイヤは売上高が2.0%減の5億5650万ユーロ、営業利益が15.1%減の1億4310万ユーロ。一方、重機用タイヤは売上高が7.2%増の9610万ユーロ、営業利益は31.1%増の1730万ユーロと大幅な増益を達成した。


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