住友ゴム “超高精度”を追求した次世代新工法「NEO-T01」完成

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カテゴリー: ニュース

 住友ゴム工業は10月5日、超高精度を追求した次世代タイヤ新工法「NEO-T01」が完成したと発表した。実際の仕上がりサイズで作られているタイヤ内側の形状をした金属製成形フォーマーに、自動で各種部材を貼り付けていく手法で、走行時の均一性を大幅に向上させた。同社ではこの新工法で製造する第一弾商品として、2014年に次世代ランフラットタイヤを発売する計画だ。

新型ランフラットタイヤ 2014年に発売

池田社長と黒田常務
黒田常務と池田社長(右)

 福島県の白河工場で池田育嗣社長、黒田豊取締常務執行役員、藤本紀文執行役員白河工場長らが出席して見学会を行った。

 会見の冒頭、池田社長は「次世代新工法は先日発表した新長期ビジョンを達成するための成長エンジンの一つである“飽くなき技術革新”を具現化した、当社からの一つの回答である。タイヤ製造技術のイノベーションと呼ぶに相応しい新工法が完成した」と述べた。

 同社は、2002年に生産工程の全自動化と設備の小型化を実現した新工法「太陽」を完成。乗用車用からスタートし、TBやMC用タイヤ生産にも展開して、累計生産本数は現在3600万本を超えている。

 一方、新車の性能進化に伴い、タイヤに対する要求性能はますます高度化している。そのため同社では「更なる高精度を実現し、高い要求を楽々と凌駕するタイヤを生産できるような新工法開発プロジェクトを進めてきた」(池田社長)。

メタルコア工法
メタルコア工法

 今回完成した「NEO-T01」のキー技術は「メタルコア工法」「全自動連結コントロール」「高剛性構造」の3つ。

 その中でも最大の特徴となるのが「これまでと全く異なる発想の転換を行った」(黒田常務)というメタルコア工法だ。太陽を含むこれまでの工法では、タイヤ成形の際、筒状のドラムを使用し、このドラムに各部材を貼り付け、組み合わせていたが、新工法では、実際の仕上がりサイズで作られているタイヤ内側の形状をした金属の成形フォーマーに各種部材を貼り付けていく。同時にプライやブレーカーも含め全ての部材をストリップ化することにも成功、設計通りのタイヤが製造でき、従来工法と比較して高速走行時のユニフォミティ70%(太陽工法比40%)低減という高い精度を実現した。

次世代ランフラットタイヤ
次世代ランフラットタイヤ

 「全自動連結コントロール」は、ストリップ部材の生成・加工から、メタルコアへの貼り付けまでの全てを100分の1mm単位のコンピュータ制御システムによって管理するもの。それぞれの部材で最適な重量を割り付けることを可能にし、従来比約10%の軽量化を実現した。さらにサイズの異なる複数のメタルコアに対応し、省スペース化にも寄与する。

 設計通りのサイズ、形状のメタルコアで成形から加硫までの工程を終えるため、これまで使用できなかった伸縮性が無い強靭な素材を補強部材に採用することができる。これが3つ目の「高剛性構造」となる。これにより高速走行時の形状変化を約50%抑制することに成功した。

 「NEO-T01」の第1弾商品として、軽量ランフラットタイヤを2014年に発売すること以外に今後の展開は未定だが、「2020年までには全体の生産量の4割を太陽とNEO-T01で行いたい」(黒田常務)としている。

 なお「NEO-T01」の“01”は一番最初の次世代工法という意味が含まれており、将来的には“02”“03”と、さらに進化していくことが期待される。


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