拡大する海外生産比率 欧米などで需要の取り込みへ

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カテゴリー: ニュース

 2019年の海外生産比率は、ブリヂストンを除く3社が増加する見通しとなった。大口径サイズの需要が旺盛な米国を中心に、各社グローバルで現地生産を推進しており、生産拠点の海外比率は一層高まるもようだ。

海外生産の推移(2019年は見通し。横浜ゴムはATG・愛知タイヤ工業の生産分を除く。横浜ゴムの2015年、2016年は本数ベース)

 ブリヂストンの海外生産比率は2013年以降、7割を超える水準で推移しており、今年は前年並みの73%を見込む。ただ、海外の生産量は146万トンと前年から10万トン増加する見通し。

 米国では大口径サイズの生産に注力し、2016年から段階的に総額3億4400万ドル(約413億円)を投じる計画を進めている。江藤彰洋COO兼社長は2月の会見で「米州は補修用で需要増を取り切れていなかったが、増産投資の実施で改善の手応えを感じている」と話した。

 さらに、タイヤ需要の拡大を見込むインドの拠点では、2022年までに乗用車用タイヤの増強を実施するほか、消費財・生産財の両面で、北米や欧州などで生産能力を拡張している。

 住友ゴム工業の海外生産比率は前年比1.7ポイント増の63.3%(45万3000トン)となり、5年前の2014年から約13ポイント伸長する。

 同社が事業拡大に取り組んでいる米国では、SUV向けを中心に投資を行ってきた。一方、欧州市場のタイヤ供給拠点であるトルコ工場は昨年までに、生産を開始した2015年比で4倍の日産1万6000本まで生産能力を拡大。さらに、2020年には日産3万本体制を構築する計画だ。

 横浜ゴムは、ATGと愛知タイヤ工業を除き、3.8ポイント増の55.4%(18万9000トン)の見通し。今期のタイヤ事業の設備投資394億円で中心となるのは、2017年に火災があったフィリピン工場の復旧投資や中国、インド工場の消費財の能力増強だ。

 なお、フィリピン工場では被災したエリアの生産能力は昨年末までに約半分復旧しており、2020年末までに被災前のレベルに回復する予定。

 また、当初計画に対して収益化が遅れている米ミシシッピ工場は、国内外工場からの技術移転や従業員の雇用条件の見直しなどに着手しており、2020年以降の営業利益黒字化を目指す。

 一方、ATG事業はオフハイウェイタイヤの増産などに対して118億円を投じる。今年末までに印ダヘジ工場の生産能力を2017年比で1.6倍に拡大する。

 TOYO TIREの海外生産比率は2019年47.4%(11万9000トン)に達する見込みで、5年前から約10ポイント拡大する。

 現在、米国工場は約140億円を投じて能力増強を進めている。4月から年産120万本の生産設備を稼働させる予定で、清水隆史社長は「ピックアップトラック用の大口径タイヤの生産本数は前年を上回る」と見通しを語った。また、マレーシア工場は10月から年産240万本の設備を操業する。

 なお、国内では2020年までに桑名工場(三重県)での生産を建設機械用からトラック・バス用の設備に切り替えることなどにより、ゴム量ベースでは前年を下回る見込み。そのほか、17インチ以上の高インチタイヤの生産を拡大する。


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