「東京モーターショー2015」タイヤメーカーが生み出すイノベーション

ブースでは最新の技術を紹介

エアフリーコンセプト
エアフリーコンセプト

 ブリヂストンはブース全体を大きく3つに分け構成した。「環境技術イノベーション」ゾーンでは、同社がこれまで取り組んできている最新の環境技術、安全技術をアピール。「エアフリーコンセプト」をはじめ、独自の低燃費タイヤ技術「オロジック」を搭載した「エコピア ウィズ オロジック」、「ランフラットテクノロジータイヤ」などについて、実物モデルや什器を通じてわかりやすく紹介した。

 中でも「エアフリーコンセプト」は同社ブースの展示のみにとどまらず、トヨタ車体が世界初出展したパーソナルモビリティのコンセプトカー「COMS CONNECT」に装着されており、来場者の注目を集めた。

 「プレミアムカテゴリー商品ブランド」ゾーンでは、「ポテンザ」や「レグノ」など市販用タイヤのラインアップを紹介。「モータースポーツ」ゾーンでは、ファイアストン・レーシングタイヤを装着したインディーカーを展示するなど、モータースポーツシーンと連動させることで、“ワクワク”感を演出した。

「GYROBLADE」と岩村課長
「GYROBLADE」と岩村課長

 住友ゴム工業は、エアレスタイヤテクノロジー「GYROBLADE」と、空気漏れを防ぐシーラントタイヤテクノロジー「CORESEAL」を採用した2つのプロトタイプを参考出品。

 「GYROBLADE」は空気の代わりにウレタンなどの特殊樹脂で作られたスポークをトレッド部に接着させタイヤの荷重を支えていく技術。空気充てんが不要なため、パンクの心配や空気充てんなどのメンテナンス作業の負荷低減が可能となる。

 開発担当の岩村和光課長は「特殊樹脂スポークを斜めに設計することにより、走行時のタイヤのユニフォミティを確保できる。またトレッド部には『エナセーブ EC203』と同じゴムを使用しドライ性能を確保しつつ、さらに貫通孔を表面に配置し排水性を高めた」とコンセプトを説明する。

 一方、「CORESEAL」はトレッド部の裏側に粘着性のある特殊材料を塗布することで、トレッド面に釘などが刺さっても空気漏れを防ぐ技術。

 開発を担当した湯川直樹課長は「パンクしても空気圧を維持したまま走行するため、交通事故の発生も防止できる」と述べ、「2、3年後に商品化を目指したい」と意気込みをみせた。 

「BluEarth」のプロトモデル
「BluEarth」のプロトモデル

 横浜ゴムは「パワフルに挑み続ける」をテーマにブースを演出した。デザインのメインは、コーポレートカラーであるレッドのツナギを着たピットクルーと、今年からパートナーシップ契約を結んだチェルシーFCの、ブルーのユニフォームを着た選手たち。レッドとブルー、そしてタイヤの黒色を鮮明に対比させることで“アグレッシブさ”を表現し、見る者に強いインパクトを与えた。

 「技術革新への挑戦」のゾーンでは、空気の流れをコントロールする「エアロダイナミクステクノロジー」をメインテーマとした。ディンプルサイドデザインを採用した「BluEarth-1 EF20」、サイドフィンデザイン採用の「BluEarth」のプロトモデルを展示。

 サイドフィンデザインの開発を担当する研究本部研究室長で工学博士の児玉勇司氏は、「新たな環境対応技術としてクルマの空気抵抗低減に着目し開発に取り組んでいる。今回のフィンの形状と配置はクルマの空気抵抗低減とともに、走行時に発生する車両のリフトアップ現象を抑制させる技術。クルマの燃費向上とともに、運動性能の向上に寄与するもので、今後の実用化に向け開発を続けていく」と話していた。

BH-03
BH-03

 日本グッドイヤーは ルクセンブルクの研究チームがデザインした発電タイヤ「BH-03」とモーフィングタイヤ「Tripe Tube」の2つのコンセプトモデルを日本で初公開。3D映像や体験ツールを通じて未来のモビリティに向けた同社の革新的な提案をアピールした。

 「BH-03」は、タイヤに荷重がかかる際に生じる圧力と、走行中の路面との摩擦やタイヤの変形で発生する熱を電気に変えるという発想から誕生した。トレッド部にソーラーパネルのような素材を設置し、静止時にも太陽光の熱を吸収して発電する。こうして動く時も止まる時も常にタイヤが発電することで、今後、ハイブリッド車や電気自動車への応用が期待できる。

 広報担当の渋谷友道マネージャーは「まだ研究中だが、技術を進めれば、将来はタイヤから直接電力を供給し、EVの航続距離を延ばすことや急な電池切れを防ぐことが可能となる」と話していた。

 「Tripe Tube」は路面状況に応じてタイヤが自在に変形するというコンセプト。タイヤ内部に3本の独立したチューブを配置し、それぞれ空気圧を調整できるという。これにより、走行シーンに合わせた最適な形状を確保し、安全・安心なドライブを目指す。また原材料となるシリカを従来は廃棄物として処理していた「もみ殻灰」から作ることで環境負荷低減にも貢献する。


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