住友ゴム、横浜ゴムのトップが会見

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カテゴリー: ニュース

 先週、住友ゴム工業の池田育嗣社長と横浜ゴムの野地彦旬社長はそれぞれ記者会見を行い2015年を振り返るとともに、来年度へ向けた施策を語った。池田社長は「グッドイヤーとのアライアンス解消により欧米での自由度が増す」と意欲を示し、野地社長は国内市場で「新興メーカーと差別化を図っていくことが必要」と述べた。

住友ゴム池田社長「欧米の基盤整備が急務」

 住友ゴム工業の池田社長は15日の会見で「米・グッドイヤー社とのアライアンス契約と合弁事業について、今年10月1日にすべての手続きが完了した。これにより、当社のグローバル戦略は大きく進展する」として、次のように所感を述べた。

 「欧米ではこれまで、事業展開にさまざまな制約があったが、今後は生産・研究・開発等の拠点を独自に保有することが可能となるため、従来よりも自由度が増した新体制により、今後大きな飛躍を図ることができる」

 その上で2016年度の展望について「マーケットの動向を見据え、先手を打っていくことが必要」と強調した。

 「輸出環境は良好だと考えられるため、海外市場での戦略的な販売を積極的に進めたい。中国・新興国経済の成長鈍化は継続すると見ているが、北米が堅調であり、世界全体としては緩やかな回復基調をたどるものと考える。だが南アフリカ、ブラジル、ロシア、インドといった当社の成長を支えるマーケットが先行き不透明であることに加え、中国の景気次第では世界経済の下振れリスクもあり予断を許さない。欧米での取り組みが大きな鍵を握り、ビジネス発展に向けた基盤を早急に整備していく」

 また当期の最大の反省点として「6期連続の増収に対し、減益となる見込みであること」を挙げ、その要因について「新興国での需要の冷え込みなど、環境の変化に追従することができなかったことが大きい」と述べた。

 米国市場での成長に大きく関わってくる米・バッファロー工場については「われわれが期待する製品が製造できる工場にはなっていない。高性能SUV用タイヤなどを作りたいが、まだその設備もない。ここを付加価値の高い製品を作れるようにするのがまず第一と考え、その上で次のステップに入りたい」と展望を語った。

 北米での今後の展開など詳細は、来年公表される中期計画の中に盛り込まれる予定。

横浜ゴム野地社長「反省は北米市場の出遅れ」

 横浜ゴムは16日会見を開き、野地社長は2015年のタイヤ事業を振り返り、「北米市場で出遅れた。国内他社と比べると、十分に種がまけていなかったことは大いに反省しなければ」と述べた。

 今年10月に同社単独では北米初の生産拠点として、トラック・バス用タイヤを生産するミシシッピ工場の稼働を始めたばかり。世界有数の需要地である北米市場でスピーディな供給体制を整え、さらに需要に応じて順次拡張を検討していく計画で、今後の巻き返しに期待がかかる。

 一方、2016年の国内販売については、一定度の量を確保するため、新車用タイヤのビジネスに注力していく考えだ。 「輸出も含めて国内のOEメーカー向けはしっかりと納入していかないと工場の操業が悪くなる。国内の市販用は縮小している。台数が減少し、軽自動車が40%を超えており、ミックスがダウンしている。ミックスをどうやって改善していくか。付加価値を提供できるタイヤをしっかりと提案することが必要」と語り、従来以上に新興国メーカーとの差別化を図っていく方針を示した。

 また昨年、将来に向けた技術戦略の一環としてタイヤに関する「共同研究開発契約」と「ライセンス及び技術交換契約」を締結した韓国・クムホとの提携については、「現在進めているのは軽量化、あるいは騒音を低減するにはどんな技術が必要なのか、お互いに得意分野を伸ばそうとしている。今は3合目から4合目まで来た」と話した。


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