スタッドレス商戦本格化 各社が様々な施策を展開

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カテゴリー: ニュース

 9月に入り本格的な冬タイヤの商戦期を迎える。値上げ前の仮需や降雪による需要増などがあった昨シーズンに対して、今シーズンは業界団体の予測では需要が前年を下回ると見込まれている。このような中で、各社はどのような施策を展開していくのか。

スタッドレスタイヤの売り場(イメージ)

 JATMA(日本自動車タイヤ協会)の統計によると、昨年下期の冬タイヤの需要は販社販売ベースで前年同期比4%増と好調に推移した。値上げ前の駆け込み需要や北日本エリアを中心に冬タイヤへの履き替えが進んだことが寄与したと見られる。

 こうした中、各社の販売状況は概ね好調に推移したもようだ。ブリヂストンは「全体的に需要を獲得できた。非降雪エリアでスタッドレスタイヤを保有していなかったお客様にもご購入頂けた」としており、住友ゴム工業も「『ウインターマックス02』を中心に販売を大きく伸ばし、全般的に好調だった」という。また、今年に入ってからも1月に都心部などでの降雪があり、一部では需要が伸びたため上期の冬タイヤの販売は約3割増えた。

 一方、今シーズンについてJATMAでは下期の冬タイヤの需要(販社販売)を5%減と見込んでいる。降雪しだいではあるが、大幅な上振れが見込めない中、各社は様々な販売施策を打ち出し、拡販を図る考えだ。

 ブリヂストンでは「降雪状況や新車販売により、需要が変動する余地は大きい」とした上で、「昨シーズンのように需要が予測以上に伸長した場合でもしっかり対応できるよう準備を進めていく」とし、昨年9月に発売した「ブリザックVRX2」を軸とした販売施策を推進する。

 販売店向けの試乗会を順次実施し、「ブリザックVRX2」が持つ高い安全性能や快適性能を訴求するほか、商品知識への理解を深めるための座学や、販売フレーズなどの勉強も同時に実施する。

 また一般ユーザー向けには、以前から取り組んできた“ちゃんと買い”による価値訴求を継続する。さらに非降雪地区のユーザーに対してスタッドレスの重要性などを伝えて需要喚起を図る。

 住友ゴム工業は、昨年から商品の特徴である「性能の効き長持ち」「ロングライフ」「氷上で止まる」の3つを“モチ・ロン・ギュ”というキャッチコピーで訴求を始めた。今年もユーザーに冬タイヤの選択基準として提案を強める。

 今シーズンは8月に発売したファルケンブランドのスタッドレスタイヤ新商品「エスピア W-ACE」で新たな市場開拓にも取り組む姿勢だ。増田栄一執行役員(タイヤ国内リプレイス営業本部長)は、「『エスピア W-ACE』は待望の新商品だ。方向性パターンを採用しており、降雪地域にも適している」と性能への自信を示す。

 横浜ゴムは乗用車用冬タイヤの販売本数を前年比2.1%減の323万本、ライトトラック用で前年並みの75万本を計画している。今年は一般ユーザーへの訴求力を高めることに注力し、試乗会や従来品との性能比較を盛り込んだCMを通じて、「アイスガード6」の性能の高さを訴求する。

 またセールススタッフの研修会や販売店向けのスケートリンク試乗会を引き続き実施し、販売拡大を進めていく。

 東洋ゴム工業は、SUV/ミニバンのハイト系専用タイヤ「ウィンター・トランパスTX」の更なる拡販を目指しており、店頭展示を通じて、専用タイヤとしてのメリットを強く訴求していく。

 高木康史常務執行役員は、「2月の降雪時に若干売り負けたが、早めに商戦を仕掛けていきたい」と、巻き返しへの意欲を話していた。

 今シーズンは新商品が多く発売された海外ブランドにも注目だ。日本グッドイヤーはオールシーズンタイヤの新商品「アシュアランス・ウェザーレディー」を上市。コンチネンタルタイヤ・ジャパンは「バイキング・コンタクト7」、ネクセンタイヤジャパンからは「ウィンガード・アイス2」が投入された。

 一方、商品の性能保証をスタッドレスタイヤに広げる動きも活発になっている。日本ミシュランタイヤは購入から60日以内に製品の性能に満足しなかった場合、全額を返金する「全額返金保証プログラム」の対象をスタッドレスタイヤにも拡大。クムホタイヤジャパンも今年から夏タイヤで実施している「ダブル保証キャンペーン」をスタッドレスタイヤにも適用する。


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