ブリヂストン「タイヤ管理の“仕組み”を売る」

ブリヂストンタイヤジャパン専務執行役員 中道 護氏

 2つのプランで展開するブリヂストンのエコバリューパック。生産財ユーザーの経営課題解決の一助として提案するタイヤソリューションの柱だ。変化するユーザーニーズに適切に対応するために、自らも改革に力を入れ取り組むと、ブリヂストンタイヤジャパンの中道護専務執行役員は語っている。

タイヤ管理の“仕組み”を売る

 ――トラック・バス用タイヤをご使用しているお客様が抱える課題に対し、タイヤを供給する側からどのような提案を行うことで課題解決へのお手伝いができるとお考えでしょうか。

 中道 我々がお客様へのタイヤソリューションを、本格的に展開し始めたのが2007年からです。お客様は安全、環境、コスト改善に対しさまざまな課題を持っています。それに対しわれわれタイヤメーカーが持っている新品タイヤ、リトレッドタイヤ、そしてタイヤメンテナンスサービス――これらをお客様の使用条件に合わせて最適に組み合わせることで、お客様の経営課題解決の一助としていただこうというのがタイヤソリューションです。

 タイヤソリューションとして最初に始めたのがエコバリューパックでした。米国バンダグ社の買収後、08年からスタートしています。それまで「エコピア」をはじめとする新品タイヤでお客様の環境対応に貢献を図っていましたが、それにリトレッドタイヤとタイヤメンテナンスサービスを組み合わせることで、トータルでのタイヤ費削減をご提案することが可能になりました。

 エコバリューパックには現在、2つのプランをご用意しています。新品とリトレッド、タイヤ交換やタイヤメンテナンスまで一括でご契約をいただくトータルパッケージプラン(TPP)と、タイヤのメンテナンスのみを受託し新品タイヤやリトレッドタイヤは別途でご購入いただくタイヤメンテナンスプラン(TMP)のです。当初はTMPのほうが多く、契約車両は10数万台に達しています。

 ただ、輸送業界では、安全・環境・コスト改善に加え最近、非常に大きな問題となっているのがドライバー不足です。それによって頭を悩ませているのが、いかに管理業務を減らすことができるか、拘束時間を減らすことができるかということです。かつてはタイヤの管理をドライバーの方にお任せしておけば良かったという風潮でしたが、ドライバー不足でそうはいかなくなってきました。

 そういう意味で、我々がご支援できる範囲は拡がってきていると思います。その点を考えますと、ただ新品タイヤを販売するだけでなく、リトレッドタイヤやタイヤメンテナンスサービスを組み合わせてサポートしないと、ニーズにお応えできません。ですから今こそ、エコバリューパックがさらに必要になってきているのではないでしょうか。

浸透進むエコバリューパック

 ――エコバリューパックがどの程度認知され浸透してきていますか。

 中道 TMPは先ほどご紹介した通りです。TPPはそれをさらに一歩進めたご提案で、管理業務を含めタイヤサービス全体を販売するものです。そういう点で、お客様にご理解を得るのにむずかしいところがありますが、ここ2年ほどで着実に浸透してきていると、手応えを感じています。お客様の経営環境が変化していますので、それにどうやってお応えすべきなのか、その提案力と、実行力が問われているところだと思っています。

 たとえば、スタッドレスの履きつぶしを行っているお客様がいるとします。それに対し、ご提案として冬シーズンが終わったときに夏タイヤに履き替えていただく。そこに夏・冬それぞれのリトレッドタイヤのご提供があり、その都度のタイヤ交換もある。タイヤトータルでの経費を削減しながら、安全運行に妨げが出ないように図っていくし、季節に応じてタイヤ交換をしていますから省燃費にも貢献する――そういうご提案です。

 また、拠点が複数ありますと、タイヤの管理状況等がお客様の本社では見えない部分があります。われわれに一括して委託していただければ、作業の能率がアップします。年度予算という観点から考えますと、この車両にこれだけタイヤが必要だということで、発注のたびに本社決済が必要となってきます。TPPで一括契約を行うことで、タイヤ関連の費用は月次払いとなり、費用発生を平準化することで、経営者の皆様は予算が立てやすく経営管理の面でも効果が大きい。 タイヤ管理の部分でも、たとえば新品タイヤを使用し摩耗末期まで使い切らない状態でリトレッドタイヤの台としてお預かりするようにしますので、自社台方式(COC)によるお客様の環境、安全、コストでのメリットをきちんとご提供することができます。

 ――バンダグ・リトレッド・ファクトリーを展開していますが、工場稼働の状況など当初の計画に対し現況をどう分析されますか。

 中道 バンダグ社を買収したのが07年5月でした。その後、全国でバンダグ・リトレッド・ファクトリーを展開しています。プレキュア方式によるリトレッドタイヤの製造を行っているファクトリーは現在7工場、リモールドのブリヂストンBRMが5工場、それにブリヂストントレッドシステムの京都・本社工場を合わせ全国で13工場が稼働中です。このうちBRM2工場とブリヂストントレッドシステムにはプレキュア方式も導入しています。 リトレッドタイヤは検査工程が非常に重要です。リトレッドタイヤの品質向上への取り組みとして、台タイヤの検査工程をしっかりと行うこと。また、COCによって、新品タイヤとリトレッドタイヤの組み合わせで得られるメリットをご提案しています。


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