横浜ゴム「ブランド価値を伝え、存在感を」

 ――国内市販用タイヤ担当のトップとして、またヨコハマタイヤジャパンの社長として、抱負を聞かせてください。

 三上 ヨコハマタイヤジャパンはタイヤ販売会社であり、会社であるということは業績をしっかりと上げることは当然です。

 一方、「GD100 フェーズⅣ」で掲げている通り、横浜ゴムは『次の100年においても、お客様に必要とされるタイヤ・ゴム製品メーカーであり続けるために、顧客価値を高め、グローバルに規模を拡大する』ことを表明しています。ただ、横浜ゴムはあくまでも日本の企業です。そのお膝元の日本市場でいかにしっかりとしたビジネスをするか。それが非常に重要です。日本国内ではっきりと存在感を表したい。

 具体的に言いますと、市場には本当にさまざまな種類のタイヤがありますが、その中で「ヨコハマのタイヤは良いね」と言っていただくにはどうすれば良いのか。たとえば燃費が良い、安全性が高い、音が静かだ、乗り心地が良い――いろいろとあると思いますが、お客様が「ヨコハマのタイヤだから良かったのだ」ということを、どれだけ多くの皆様に感じていただけるか。市場でシェアを上げるのがどういうことかと言いますと、そういうことを感じていただけるお客様を増やすことに尽きるのですね。ですから、お客様にご満足していただけるよう取り組みたい。

 国内市販用タイヤ市場は、今後の展望として需要が大きく伸びることはないでしょう。その中で、お客様にとって良いタイヤがヨコハマタイヤであり、多くのお客様に選んでいただけるようになれば、当社の販売ボリュームが増えます。ヨコハマのファンを増やすことで、タイヤ販売店様のファンも増えていきます。それによって、販売の中身を変えていきたい。そういうことを、この「GD100 フェーズⅣ」でやりたいですね。3年間ありますが、3年なんてすぐに経ってしまいますから、スピードを速めて取り組みたいと考えています。

 ――販売の中身を変えるというのは、高付加価値商品へのシフトを強めるという意味合いですか。

 三上 最終的にはそういうことになるのでしょうが、まずはタイヤを使っていただくお客様に、たとえば「このクルマにはこのようなタイヤが合っています」「クルマをこういうふうに使うときにはこのタイヤが合っています」とお薦めしていただけるように、タイヤの商品知識をしっかりと習得していただくこと。お客様がタイヤに期待していることと、タイヤを販売する側の商品説明がピッタリとマッチすることを実現するための研修などの施策に取り組むことによって、販売する商品ミックスが良くなってくるのではないかと思っています。

 たとえば、高付加価値商品をもっと売りましょうと、そういう号令だけでは中身は変わりません。やはり、販売会社がタイヤ販売店の皆様とのコミュニケーションをよくとること、そして商品研修などの機会を多く持つこと、そういうことが大事でしょうね。

社員が誇りに思える会社

 ――三上さんはタイヤ国内REP営業本部の本部長という職務ですが、このタイヤ国内REP営業本部は2014年に新設された部署です。この新しい組織の意味合いについて、聞かせてください。

 三上 ヨコハマタイヤジャパンは純粋なタイヤ販売会社です。一方、タイヤ国内REP営業本部は横浜ゴムの中の組織で、国内営業を担当しています。わたくしは、営業は事業そのものであり事業は営業主体でしっかりとやるべきだと思っています。そういう意味で、ヨコハマタイヤジャパンの本社の仕事の幅をもっと拡げる必要があると。その役割を果たすのがタイヤ国内REP営業本部ですね。ヨコハマタイヤジャパンとタイヤ国内REP営業本部とが二人三脚で足並みを揃えて、事業に取り組んでいく、その表れということになります。

 ――ヨコハマタイヤジャパンの社長として、この会社をどんな会社にしたいと考えますか。

 三上 通り一遍かもしれませんが、社員全員が〝誇れる〟会社にしたい。それは、先ほど申したような商売の中身を変えることで誇れるようになるのかもしれません。あるいは会社の売上げ規模、事業の規模、市場での地位。そういう部分で〝誇りに思える〟会社になるのかもしれません。今まで何十年と活動してきたこの国内市販用タイヤ事業を、今後また何十年としっかりと継続して事業を行っていけるための体制づくりを考えなければなりません。

 わたくし自身、国内市販用タイヤの業務に久しぶりに戻ってきたのですが、それまで欧州の販売会社で営業活動を担当してきた者から見ると、ヨコハマタイヤジャパンは恵まれているように思えます。日本の会社のお膝元ですから、CMをはじめとする販促プロモーション活動などは、海外でのそれとは比較になりません。そういうことは、内側にいるとなかなか気付かないと思います。それに気付いて、もっと貪欲に活用していくようにしなければなりません。

 もちろん、今までを否定しているのではありません。世界をリードする日本の会社であり、その地元で営業活動を行うヨコハマタイヤジャパンなのですから、恵まれたものをもっと活用して、会社自体をもっと発展させたい。海外の販売会社だと人員は限られていますし、何をやるにしても自分たちで一から始めなくてはなりませんが、ヨコハマタイヤジャパンは多くの人員を有していますし、これまで仕組みづくりに取り組んできていますから、仕組みそのものはほぼできあがっています。ですから次は、仮に今まで解決できないことがあったとしたら迅速にそれを解決していける集団になる。そういう強さを持った会社にしたいですね。

 ――2015年度の重点施策とは。

 三上 一つの鍵となるのが「ADVAN」ですね。それと、今年も新商品を出しました「BluEarth」シリーズ。特徴あるこの2つの商品を消費財の軸として、積極的な販売展開を行っていきます。


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