横浜ゴム「ブランド価値を伝え、存在感を」

ヨコハマタイヤジャパン代表取締役社長 三上 修氏
ヨコハマタイヤジャパン代表取締役社長 三上 修氏

 横浜ゴムの常務執行役員タイヤ国内REP営業本部長に就任し、ヨコハマタイヤジャパン社長を兼務することとなった三上修氏。国内市販用タイヤ市場を担当するのは08年以来だ。その三上氏に2015年度の同事業への取り組みについて話を聞いた。

外部要因が影響大の1年

 ――まず、2014年度の動向について、簡単に振り返ってください。

 三上 もっとも強いインパクトとなったのが消費税の増税でした。それによって1月から3月までと、4月以降とでは需要環境が大きく変わりました。加えて、冬タイヤ商戦において降雪が多い年でした。ですから普通の年ではなかった。外部要因の影響が強い1年だったと言えます。

 タイヤ業界全体として、年間の需要は前年比102.3%でしたが、1月~3月の期間に需要が非常に大きく増えています。上期・下期に分けてみますと、上期106.3%、下期99.5%。とりわけ夏タイヤの需要動向が特徴的です。これは冬タイヤから夏タイヤへの交換時期と増税となる4月1日の前というタイミングが重なりました。その結果、上期105.0%に対し、下期は96.3%。夏タイヤ全体としては101.4%という、わずかな伸びで終わりました。

 一方で冬タイヤは全体で103.9%でした。消費税増税以降、苦戦しましたが、降雪があったおかげで冬タイヤは順調に推移し、1年間としてはまずまずの商売ができたというところだと思います。

 分野別に分析しますと、業界全体の需要は、消費財夏タイヤ101.6%、冬タイヤ102.7%、消費財全体で102.0%。当社のタイヤ販売もこの需要動向とほぼ同じような推移でした。一方、生産財ですが、夏タイヤが101.9%だったのに対し、冬タイヤが107.5%と、大きく伸長しています。建設分野が活況だったことと、降雪があったことが影響しています。これも業界需要とほぼ同じように、当社の販売は推移しています。

 ――課題となった点は。

 三上 冬タイヤの対応でしょうか。雪が降るという、そのときにおいてタイヤの手当がまだ万全ではありません。どこで雪が降りそれにどう対応するのか――そういう地域的な要件に対し、機動力に欠けている部分があったのではないか。改善に努めており成果も上がっているのですが、それでも毎冬、そう感じますね。

 ――三上さんは3月27日付で販社であるヨコハマタイヤジャパンの社長に就任されたわけですが、そのヨコハマタイヤジャパンの2014年度業績はいかがでしたか。

 三上 タイヤ販売量としては概ね計画通りに推移しました。業界需要にプラスαができたかな、というところです。ただ、競争は一層激化してきており、市況は軟調の傾向が見られています。

 そういう市場環境の中で、収益ともに計画通りにできたというのは評価できると思います。その中で、売上高のアップを図るための効率的・効果的な活動が課題の一つとして挙げられるでしょう。

顧客満足向上に取り組む

 ――消費財を中心に、国内市販用タイヤ市場では低燃費タイヤが一つの大きな分野を形成しています。この低燃費タイヤへの取り組みについて、お考えを聞かせてください。

 三上 当社では「DNA」シリーズを発表し、業界の中では早くから環境対応商品、すなわち低燃費タイヤを手掛けました。その後、社会全般で環境への意識、低燃費志向が強まり、同業の各社さんが低燃費タイヤに力を入れるようになってきています。

 タイヤメーカーとして当然、低燃費は向かうべきところであります。それに加えてどういう性能が〝ヨコハマらしさ〟なのだろうか。消費者の皆様に使っていただくときに、「ヨコハマらしい低燃費タイヤだね」と言われるためには、どういうベネフィットをご提供すればよいのか。その点が大事なのではないでしょうか。

 昨年、転がり抵抗性能で最高グレードの「AAA」を獲得した「BluEarth AE-01F」を発売し、今年は雨に強いミニバン専用低燃費タイヤとして、ウェットグリップ性能で最高グレード「a」を獲得した「BluEarth RV-02」を新発売しました。この商品は、2013年から発売している転がり抵抗性能「A」、ウェットグリップ性能「a」の「BluEarth-A」で実現した『雨の日にもさらにしっかりと走れる低燃費タイヤ』という考え方を踏襲するものです。

 雨の日の安全なドライブに寄与できる、消費者の皆様がお使いになって良いと思っていただける――そういう商品をできるだけ多くご提供したいという考えによるものです。


[PR]

[PR]

【関連記事】