日本グッドイヤー「ターゲットはハイブリッド車」

「E-GRIPグリップ」3商品揃う

 ――ではこの15年度をどのような方針のもとで事業活動に取り組んでいくのか、お聞かせください。

 吉沢 14年度から取り組みを開始したのですが、ハイブリッド車(HV)ユーザーを意識したタイヤの販売を行っております。HVは今や、登録車販売の4割近くを占めるようになりました。当社は昨年、エコタイヤ新商品として「EfficientGrip Performance」という欧州の輸入品を上市したのですが、その時点からHVをコアターゲットにしたタイヤ販売を展開し始めています。それをもっと本格的に進めていこうというのがこの15年度の方針の一つです。

 その一環として、年初に「EfficientGrip」、略して「E-Grip(イー・グリップ)」シリーズに「E-Grip ECO」と「E-Grip SUV」を新たに上市しました。「E-Grip」に3商品が出揃う年ということで、15年度はこの3商品を中心に販売することで、グッドイヤーブランドの向上につなげていきたい。

 「E-Grip」3商品はいずれも、当社の「ハイブリッド・テクノロジーG4」を採用し、燃費性能やウェットグリップだけでなく乗り心地や静粛性、ライフなどタイヤの基本性能をトータルで向上させたエコタイヤです。15年度はこの「E-Grip」の販売に注力しようということをテーマとし、〝ハイブリッド車にはグッドイヤー〟をキーワードに、積極的に展開していくことを考えています。

 ――「E-Grip」シリーズを新たに展開することで、商品体系がこれまでと多少異なってくるようですね。Performance」が輸入品であるのに対し、「ECO」と「SUV」が国産品であるのも、今までとは違うラインアップの仕方ではありませんか。

 吉沢 「E-Grip」シリーズの発売によりグッドイヤーの商品ブランドを少し整理し直しています。「E-Grip」シリーズは、コンフォート系の低燃費タイヤという位置付けです。一方で「EAGLE」シリーズがあります。これは「EAGLE F1 ASYMMETRIC2」をフラッグシップとする、高次元のハンドリング性能を意識した商品群。それに4×4向けの「WRANGLER」シリーズがあります。

 「E-Grip」シリーズを確立することで、タイヤ販売店の皆様やお客様に、グッドイヤーの商品ブランドがよりわかりやすく、ご理解いただけるようになるのではないかと考えています。また、商品のニックネームも「EfficientGrip」から「E-Grip」へと、日本流にアレンジしました。「良いグリップ」に掛けた言葉ですが、何と言っても覚えやすいということが第一ですので。

 ――今年、「E-Grip ECO」と「E-Grip SUV」を新発売しましたが、初年度の販売目標本数は。

 吉沢 「E-Grip」シリーズ3商品合計で150万本を目標としています。低燃費タイヤの分野では業界の伸び以上に販売していこうと、力を入れ取り組んでいく計画です。

 ――グッドイヤーが独自に訴求しているオールシーズンタイヤ について、これまでを総括するとともに、この15年度はどのような方針で拡販に取り組むのか、考えの一端を聞かせてください。

 吉沢 「E-Grip」シリーズを2015年のメイン商品として販売する一方で、われわれ独自の商品ラインとしてある「Vector 4Seasons」もやはり、力を入れて売っていく考えを持っています。

 一般のお客様のオールシーズンタイヤに対する認知はまだまだ低い。「オールシーズンタイヤというのがあるんだ」と、そもそものことを充分にお伝えしきれていないのですね。これが1つの課題です。もう1つ課題がありまして、それはタイヤを売っていただいている皆様に、実際にお乗りいただいていない状況にまだあるということです。

 雪が降っても安心して走ることができる、夏の乾燥した路面でも静かで快適に走ることができる――そういう「Vector 4Seasons」の特性というものを、カタログや当社のセールスを通じ知識としてはご存知だと思うのですが、実際にお乗りになられていない方々がまだ多くいらっしゃる。一人でも多くの方に体験していただいて、「Vector 4Seasons」の性能を実感していただくことが、この種のタイヤの販売を伸ばす上で重要になります。われわれとしてはそういう機会を少しずつでも増やしていこうと、ここ数年、試乗会の開催に力を入れ取り組んでいるところです。

 試乗し体験していただくことで、その先には「Vector 4Seasons」を売っていただけるお店様を増やすということがあります。一般のお客様がせっかく「Vector 4Seasons」を買いたいと来店されても扱っていない、どこで売っているのかわからないということでは困ります。やはり1店でも多く扱っていただきたい。取扱店を増やすことが重要なのです。何社かのタクシー会社様では、実際にお使いになられた体験から、保有する車両のすべてを「Vector 4Seasons」に変えていただくことができました。

 また、このように実際に乗る機会をもっと増やそうということで、14年度から「GOODYEAR Experience」というプログラムを展開しています。これは2週間間、試し履きをしていただくもので、エンドユーザーの方だけでなく、「Vector 4Seasons」を売ってみたいというタイヤ販売店の皆様にもご利用いただけるプログラムです。

 ちなみに「GOODYEAR Experience」は「Vector 4Seasons」に限られたものではなく、「EAGLE」シリーズなどハイパフォーマンスタイヤ全般を対象にしています。

 ――オールシーズンタイヤに刻印されている「M+S」が高速道路の冬用タイヤ規制下でも通行可能だということがあまり知られていないとの指摘から、日本グッドイヤーでは冬シーズン前に各地の高速道路会社様を訪問し、オールシーズンタイヤは一定の雪でも走ることができるタイヤだということを説明して回ったと聞きましたが。

 吉沢 そうですね。そのような活動を続けることで、ある程度浸透してきているのかなと思っています。当社にはお客様との直接のホットラインとしてお客様相談室がありますが、「『Vector 4Seasons』を履いていたんだけど、雪の高速で下ろされてしまった」というような苦情の電話は14年度も1件もありませんでした。


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