日本グッドイヤー「ターゲットはハイブリッド車」

日本グッドイヤー セールス・マーケティング担当取締役 販売企画本部長 吉沢 雄一氏
日本グッドイヤー セールス・マーケティング担当取締役 販売企画本部長 吉沢 雄一氏

 低燃費タイヤの新商品2種を上市した日本グッドイヤー。付加価値の高いタイヤを積極的に販売することで収益の向上を図る考えだ。吉沢雄一セールス・マーケティング担当取締役から、15年度の取り組み方針をメインテーマに事業にかける意気込みを聞いた。

コモディティ化への対応

 ――2014年度を振り返り事業環境がどうだったかを総括していただきたいと思います。

 吉沢 最大のトピックは消費税増税でした。増税直前の2月から3月にタイヤ販売店の皆様におかれては仮需の刈り込みに力を入れていただきました。業界全体としてはそこで相応の実績を積み上げ、増税後の4月以降それを取り崩し、その結果1年間としてみると前年比プラスで終わったという状況ではなかったでしょうか。当社としてもそのトレンドに乗り、グッドイヤーのタイヤを販売いただいた皆様のおかげで業界実績にほぼ並ぶ形で1年を終えたと言えます。

 ただ市況の推移をみますと、14年後半以降、冬タイヤを中心に非常に厳しくなってきています。原材料価格の動向の影響もあると思いますが、市場では軽自動車用タイヤをはじめとして全般的に市況の下落傾向が続いています。このような状況がすぐに変わるわけではありませんので、当社としては15年度、その点に気を引き締めながら対応していく必要があると考えています。

 夏タイヤのカテゴリーでは、各社が低燃費タイヤの品揃えを相当強化してきました。それにより低燃費タイヤでもコモディティ化が進んだという印象を持っています。コモディティ化することで、低燃費ということだけで差別化することがしにくくなってきたと言えますね。導入されたグレーディングの効果により、一般ユーザーには低燃費タイヤに対する認識はかなり普及してきているとは思っています。ですが、たとえば性能等級「A」がどういうもので、「AA」がどうなのかというところまで浸透していないのが現状ではないでしょうか。

 またグレーディングに関して、現在は転がり抵抗とウェットグリップという、タイヤ性能の中で大きな要素を占め、しかもお互いに背反するこの2つの性能を表示しており、それは非常に重要な指標となってはいます。ただし、タイヤはその2つの性能だけではありません。ですから、われわれはタイヤのトータルとしての価値を訴求すること、グッドイヤーのタイヤは低燃費タイヤであることに加えてさらに付加価値を持っていること  そういうことをお客様にしっかりとご説明できるように取り組んできています。低燃費タイヤがコモディティ化する中で、そのような取り組みがますます重要になってくるものと思っています。

 スタッドレスタイヤについては、前シーズンにおいては春先と年末に降雪があり、雪に恵まれました。当社としても発売2シーズン目となる乗用車用「ICENAVI 6」と商用車用の「ICENAVI CARGO」に加え、SUV用を新たに発売し、タイヤ販売店の皆様にはブランドを統一した売りやすい商品ラインアップを揃えることができたと思います。

 販売プロモーションとしても、「ICENAVI 6」にフォーカスし、テレビCMなどを通じてグッドイヤーのスタッドレスがいかに氷上で止まるのかということをメッセージとして効果的にお伝えすることを考えました。

D1グランプリで王座獲得

 ――日本グッドイヤーとしての収益状況を分析すると、どのような1年だったと言えるのでしょうか。

 吉沢 部門や分野によって状況は多少異なりますが、前年対比ということでは業界並みに推移することができたと言えます。

 トピックを挙げるなら、モータースポーツ活動ですね。1つはD1グランプリ。当社がサポートする高橋邦明選手が14年の総合シリーズチャンピオン、チームチャンピオンを獲得しました。われわれは10数年、このD1をサポートし続けてきていましたが、今回初めてシリーズチャンピオンを獲ることができました。チャンピオン獲得に、グッドイヤーのタイヤの性能が貢献したのだなと、大変嬉しく思っています。15年度も引き続きGOODYEAR Racingとして参戦を予定しています。

 もう1つ、モータースポーツ活動に関連するトピックとなりますが、「GAZOO Racing Netz Cup Vitz Race」という草の根のレース活動に協力・協賛し、2012年からワンメイクでタイヤを供給しています。このVitzレースは14年に、通算300レースを達成しました。1つの車両によるワンメイクレースとしてはとても珍しい記録なのですね。このような息の長い活動にわれわれがタイヤサプライヤーとしてご協力できたことを非常に嬉しく思っています。

 このVitzレースはレース場で行われるだけでなく、お台場にあるトヨタのショールーム、MEGA WEBで月に1度程度、プロドライバーが運転するレースカーに一般のお客様が同乗し楽しんでいただくというイベントが行われています。われわれはそれにもご協賛することで、お客様とレースとの垣根を少しでも低くし、クルマの楽しさやレースの魅力を感じていただけるよう取り組んでいます。

 このMEGA WEBでの試乗が14年に累計で1万人を達成したのです。1つの大きなマイルストーンを迎えたことで、これも大変喜ばしく思っています。


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