住友ゴム工業「サービスイノベーションを」

住友ゴム工業 取締役 常務執行役員 山本 悟氏
住友ゴム工業 取締役 常務執行役員 山本 悟氏

 成熟した国内市販用タイヤ市場で販売量を持続的に伸長させるのは容易なことではない。その状況下でいかに収益を拡大していくかはタイヤ業界の大きな課題となっている。この点、この3月26日付で住友ゴム工業の取締役に昇任する山本悟常務執行役員ダンロップタイヤ営業本部長は、「低燃費タイヤの拡販と顧客満足の向上を図る取り組みが鍵となる」と指摘する。

 ――2014年度を振り返って

 山本 14年の大きなトピックスとして、4月に消費税の増税がありました。それに伴い駆け込み需要が想定以上に発生し、1~3月の業界は四輪計で前年比123%と大きく需要が伸びました。また2月に関東圏で2度降雪があり、冬タイヤの業界需要も大きく伸長しました。

 しかし4月以降はその駆け込み需要の反動と、消費の減退感もあり、需要が回復しないまま冬商戦に突入しました。さらに、スタッドレスの最大需要期である11月には全国的に降雪がなく、単月で業界の四輪計冬タイヤは前年比86%と、伸び悩みました。しかしながら2月の関東圏での伸びと12月の西日本での降雪が寄与し、年間の冬タイヤは104%と最終的には前年を上回る業界需要となりました。ただ、北海道地区は最後まで需要が戻らず、北海道での冬タイヤの年間需要は前年比98%に終わりました。

 そのような中で、昨年の国内リプレース総需要は四輪計で前年比102%となり、前年を上回る結果となりました。リーマンショックの影響で需要が落ち込んだ09年を底としまして、10年以降、堅調に回復傾向にあると見ています。
 生産財は、増税前の駆け込み需要が消費財よりも顕著でした。そのため反動も大きくありましたが、年間の総需要としては堅調に推移したと見ています。

低燃費タイヤの販売がカギ

 ――2015年度の事業方針は

 山本 一つ、大きな鍵となるのは低燃費タイヤだと考えます。低燃費のラベリング制度が国内に導入され昨年末で5年が経過しました。お客様のエネルギー節約意識が高まり、ラベリング制度の普及に伴い低燃費タイヤへの関心や購入意欲がますます増加しています。

 急速に拡大する低燃費タイヤ市場で、わたくしどもは特に「エナセーブ」ブランドを中心に展開しており、市場で高い認知とご評価をいただき大変嬉しく思っております。ラベリング制度導入当初から業界に先駆け、いち早く低燃費タイヤの商品・サイズラインアップを揃え、販売店の皆様やお客様のご意見をうかがいながら「エナセーブ」ブランドを中心に毎年新商品を上市してきました。

 今年で7年目となる福山雅治さんも「エナセーブ」の顔として認知していただけるようになり、販売店様やお客様から「エナセーブ」ブランドをご指名いただけるようになってきました。このように多くの販売店様にご評価いただいた結果、14年は全国タイヤ量販店上位3社計で低燃費タイヤ販売本数№1を獲得でき、上位2社計ではラベリング制度導入の10年以降5年連続№1を獲得することができました。販売店の皆様方のご支援に心より感謝申し上げます。

 この結果に対して、わたくしどもには特別な思いがあります。数ある低燃費タイヤの中で、販売店様、お客様からDUNLOPの低燃費タイヤがもっともご支持をいただけたということですので、わたくしどもは大変光栄に思っています。

 14年は長持ちする低燃費タイヤ「エナセーブEC203」を発売しました。前モデル「エナセーブEC202」もお客様からご好評をいただいておりましたが、さらにその性能に磨きをかけ、スタンダード商品でありながら低燃費性能をはじめとする各種基本性能を高い次元で実現しました。また『長持ち』をキー性能とした「エナセーブ」第2世代の商品として開発し、おかげさまで前モデルを大きく上回る販売実績を残すことができました。

 今年は「エナセーブ」第2世代の新商品、ミニバン専用「RV504」を2月から新発売しました。低燃費があたり前の性能になりつつある中、プラスαの性能としてお客様ニーズの高いロングライフ性能を実現しています。ミニバン専用タイヤとしてご好評いただいておりました「RV503★」をフルモデルチェンジし、転がり抵抗性能を「A」から「AA」に1ランク進化させました。さらにミニバン特有の耐偏摩耗性能を33%向上させ、第2世代の特徴である『長持ち』も実現しています。

 低燃費性能とロングライフ性能という基本的な要求性能に一層磨きをかけ、市場でミニバン専用低燃費タイヤの定番商品として育てて参ります。発売からまだ1カ月程度ですが、おかげさまで計画を上回る進捗で販売も好調に推移しています。

 このように商品ラインアップを積極的に揃えることで、当社ダンロップ市販用夏タイヤに占める低燃費タイヤの割合が既に約9割となってきました。『長持ち』というプラスαの性能を付加することで、販売店様がお客様にお奨めしやすく、またお客様にも当社の低燃費タイヤを選んでいただけていると考えています。このような販売店様やお客様の声を今後の商品開発に活かし精力的に取り組んでいきたいと思っています。


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