ミシュラン、タイヤとミシュランガイドを結びつける新たな挑戦

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カテゴリー: タイヤ事業戦略, 特集

 日本ミシュランタイヤは10月にインタネットによるニュースレターを活用してタイヤ製品とミシュランガイドを合わせてエンドユーザーに提案する活動をスタートさせた。こうした活動はミシュラングループとして初の試みとなる。日本ミシュランタイヤ乗用車・商用車タイヤ事業部マーケティング部の友住麻衣子氏は「日本で成功すれば海外にも展開する可能性がある」と話す。

タイヤとミシュランガイドを結びつける新たな挑戦

 ――メールによるニュースレター配信を始めた背景は。

友住麻衣子マネージャー

 「より多くのお客様に我々のブランドを知って頂くために新しいアプローチを模索してきました。2007年に日本でミシュランガイドを発行して好評を頂いていますが、我々の調査ではガイドとタイヤが同じブランドだということを認知されていない方が多いのですね。ミシュランという名前を知っている方は多いのですが、タイヤを購入する時に想起するかというと、まだまだ課題は多いと思っています。これは我々にとって非常にもったいないことですし、上手くリンクできないかと考えてきました。

 日本の消費者の方が持っている興味や関心ごとで上位にあるのは食と旅行です。我々はミシュランガイドをフランスで初めて刊行した100年以上前からその分野に関する資産を持っています。そこを入り口としてコミュニケーションすれば、日本でも多くの方に興味を持って頂けるのではないか――タイヤをきっかけとしたコミュニケーションでは興味を持つ方は限られるかもしれませんが、食や旅行というキーワードを入り口にすれば、今までアプローチできていなかった層にもアプローチできると考えています。

 入り口として食や旅行があり、ドライブといったコンテンツがあり、その中でタイヤの性能そのものを詳しく説明するのではなく、タイヤにさほど興味がない人にも分かりやすく“自分ごと”にできるように工夫しています。『自分もそういう体験をしてみたい』と思って頂けるような内容を盛り込んでいます」

 ――ニュースレターをスタートしてからの反応は。

ニュースレターにあるコンテンツのひとつ「おもてなしドライブ in 京都」

 「ミシュランの歴史にさほど詳しくない方に対しては、新しいアプローチになります。登録して頂いた方は、タイヤではコミュニケーションが継続できなかった方々も少なくないと思います。

 メールの開封率やクリック率は想像以上に高く可能性を感じています。今後も2、3カ月に1回はコンテンツを増やしてプレミアムブランドに相応しい質の高い内容を提供していければと思っています。

 将来は二輪車のカテゴリーにも広げる可能性はありますし、ガイドや旅から入って頂き、それだけで終わらせるのではなく、タイヤのこともきちんとお伝えしていきます」

 ――ガイドとタイヤを結びつけて訴求するのは初めてですか。

 「タイヤのカタログに掲載したことはありますが、そこに重きを置いてはいませんでした。今、グループ全体の戦略として顧客第一主義を掲げており、可能性があることに積極的にチャレンジしています。マーケティングもきちんと現場に出て販売店さんと会話をすることが求められています。

 また、最近注力しているのは実際にタイヤを購入される方に話を聞くことです。潜在的なニーズはどこにあるのか、何が求められ、何が響くのか――顧客第一主義の視点から新しいアクションが出てくるので、ガイドとタイヤを紐付けたコミュニケーションもここから出てきました。

 重要なのは、今のままでは成長しないということです。お客様との出会いの場をもっと増やしていかなければいけない。これまで100%活用しきれていなかったガイドをはじめ、今あるものを組み合わせて価値を生み出していきたいと思っています。

 グローバルで激しく環境が変わる中、より一層消費者に寄り添っていかないといけません」

 ――今後の展望を。

 「ニュースレターに対して頂いたご感想に対しては、内容を改良してより喜んでもらえるコンテンツ作りに活かしていきます。また、登録して頂いた方の属性が分かりますので、お客様が欲しい情報を的確にお送りすることができるようになります。そのためには、もっとデータを蓄積して情報発信のタイミングなどを最適化できればと考えています。

 ニュースレターは可能性が大きいコミュニケーションとして、グループからも大いに期待されていますし、日本で成功すれば海外のミシュランにも展開できるかもしれません。多くの方との接点を見出し、情報をお届けすることが我々の目指すコミュニケーションです」


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