【エイワ】簡易型タイヤ防護シート「SNS-1」

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カテゴリー: レポート, 整備機器

 エイワ(兵庫県西宮市、前中勝彦社長)の大きなトピックとして挙げられるのが2016年度グッドデザイン賞受賞だ。しかもタイヤチェンジャー「WING(ウィング)CZXシリーズ」と、出張サービスカー「EIWA M.T.S(モバイル タイヤ サービスシステム)」とのダブル受賞という快挙を果たした。

 同社では「今回の受賞を契機に『ものづくりにおけるデザインの活用』を積極的に推進し、足回り整備に貢献する最新機器の開発、それを通して安全で快適なカーライフ実現に努めてまいります」と、コメントを発表。“技術力の可視化”に取り組み、それをベースに作業環境の向上を図っていく考えだ。

 そして、その方針に則りこのほど開発した新製品が「セフティネットシート SNS-1」。出張サービスでエアー充てん作業を行う時に使用する簡易型タイヤ防護シートである。商品部の杉村幸二部長に、実演デモを交え解説してもらった。

作業準備がワンタッチ

商品部の杉村幸二部長
商品部の杉村幸二部長

 出張サービス時に使用する簡易型の安全囲いについては、これまでもいろいろなタイプの製品が開発されてきた。今回の新製品は、「使い勝手の良さと安全確保の両立を図った」ものだという。

 従来の据え付けタイプの安全囲いを出張サービスカーに積載した場合、サービスの現場でそれを設置し使用するまでにかなりの時間を要してしまう。一方ネットタイプの安全囲いは、据え付けタイプに比べ設置する時間は大幅に短縮される。だが、製品自体が網状のため、バーストした場合に爆風の衝撃や小さな欠片が飛散するのを100%防ぐのは困難だ。

 そこで同社では、「ネットでタイヤを覆う」から「シートでタイヤを包み込む」というふうに発想を変えた。さらに、ワンタッチで作業準備を整えることができるようにと、マジックテープでの固定をアイデアとして取り入れた。その結果、完成したのが「セフティネットシート SNS-1」だ。

 杉村部長によると、シートに採用したテキスタイル生地は、土木工事の現場で発破作業を行うときに使用する特殊帆布シートを活用し、その専門業者と共同で開発したという。強靱で、しかも軽量化を実現した。

極太の金具で車両と接続
極太の金具で車両と接続

 シート自体の大きさはW1200mm×H2700mm。ライトトラック用タイヤからトラック・バス用タイヤをカバーする。それ以上のサイズのタイヤは別作で対応することができる。

 現有の出張サービスカーに後付けする場合は極太のカラビナを使用し車両本体に接続しておく。移動時はキャンディの包み紙のように折り畳んでおき、使う段にサッと拡げる。また出張サービスカーに予め標準装着する場合は、車両に専用の保管スペースを設けることができるので、より機能的となる。

 杉村部長にタイヤのセッティング作業を行ってもらったところ、その時間はわずか数十秒というところ。シート内にタイヤを転がし入れ、マジックテープで止めるだけ。まさにワンタッチ。

使わないときは小さく折り畳み、省スペース化を実現
使わないときは小さく折り畳み、省スペース化を実現

 その性能についてだが、実際にシート内でタイヤをバーストさせた実験映像を見ることができた。その映像では、バーストした瞬間、衝撃によってシートが揺れ、シート表面から煙のようなものが漂ったのを確認した。

 「爆風を完全に押さえ込むという考えではなく、逃すことで衝撃を緩和させるという考え方なのです」と、杉村部長は説明する。爆風を70%緩和し、その威力自体を30%まで低減させたという。またシートに包み込むことで、カーカスコードがプツプツと切れる音が反響し聞こえやすいのも特徴で危険の認知と準備につながる。

WBSシリーズ
TB用ケージに取り付けた「WBSシリーズ」。窓部はノズルを通した後、閉じることができ爆風を防御

 バースト時に衝撃でマジックテープが外れることはなく、シートが破れることもなかった。実験で使用したシートを確認したが、生地に破れなども認められなかった。生地の耐久性に加えて、暴風の威力を低減していることが大きい。また生地の性質上、汚れにくい上、水を弾く性質のため放水して洗うことができるという。

 杉村部長は「設置がとても簡単で手間いらず。省スペースでもあり出張作業に最適です」と話す。この「セフティネットシート SNS―1」は特許出願中だ。

 同社では、店舗での据え付け型セーフティーケージの爆風防御施策として、「セフティネットシート SNS-1」の生地を活用した製品展開を開始した。「WBSシリーズ」がそれ。

 同社のPCセーフティーケージ「PTC-1AT」やTBセーフティーケージ「TBC-1&TBC-2」をはじめ、他社製のセーフティーケージでも使用が可能。ケージ側面に「WBSシリーズ」を結びつけるだけで良い。

 万一のタイヤバースト時に、爆風の威力から身を守る“最後の砦”がセーフティーケージ。エアー充てん時には面倒がらずに必ず使用を、と杉村部長は強く呼びかけている。


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