東洋ゴム工業 「PROXES C1S」

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カテゴリー: レポート, 試乗
「PROXES 1」
「PROXES 1」

高級セダンに相応しいテイスト

 東洋ゴム工業が2009年1月から発売を開始したプレミアムコンフォートタイヤ「PROXES C1S」。プレミアムセダンに相応しい静粛性と乗り心地、高速スタビリティ、さらに環境に配慮した低転がり抵抗(低燃費)の三拍子そろった性能に加え、洗練されたデザインでプレミアムゾーンの極みに挑む--その実力は。3月24日、同社主催により千葉県木更津市のオークラアカデミアパークホテル(かずさアーク内)を基点に行われた試走会に参加し、「PROXES C1S」の性能を体感した。

 5年前の2004年に欧米マーケットで実績を積んだグローバルブランド「PROXES」を日本に逆上陸させ、大きな反響を呼んだ。その際、本格導入の第1弾として投入されたのは「PROXES CT01」だった。その後継モデルとして登場したのが、今回発売された「PROXES C1S」である。

 最新技術を駆使し「CT01」のもつ性能をさらにブラッシュアップ、洗練されたデザインで鮮度たっぷりの新商品だ。その性能は、プレミアムセダンから求められる高い「静粛性・乗り心地」と「高速スタビリティ」を兼備し、さらに転がり抵抗を10%低減して燃費向上にも寄与する。まさにプレミアムコンフォートの名に相応しい。

 テイストはと言えば、高級セダン向けらしく重厚感をさりげなく演出しているのが第一に印象的だ。実際のハンドリング性能は、その印象を裏切らない直進安定性を示し、高速スタビリティ重視で開発されたことが実感できる。また連続したカーブでは、描いたライン通りに安定した走行を確保できる。道路ジョイントなど突起に対してはダンピング性能が効いて静かにシャープにいなす。

静粛性・乗り心地と高速スタビリティを高次元で両立

 同社の西畑進取締役執行役員タイヤ技術本部長は、「新商品の解析では、高速スタビリティと快適性を併せ備えるところに目標を置いた。前作のCT01が静粛性に優れているため、さらなる向上には苦労したが、独自のシミュレーション技術などを駆使し、また高速スタビリティの確保にはサーキット評価を繰り返し、問題解決と進化を図った。問題解決と進化に魔法はない」と自信をのぞかせる。

「PROXES 1」
「PROXES 1」

 試走車両と装着タイヤサイズは、クラウン ロイヤルサルーン(215/55R17 98W)、メルセデスベンツ E350アヴァンギャルドS(245/40R18 97W)、レクサス LS460L(235/50R18 101W)。このうちクラウンを用いC1S装着車とCT01装着車の同じ車種2台を乗り換え新旧モデルを比較走行、ベンツとレクサスはC1S装着車のみ試走した。

 まずはクラウンでの新旧比較。コースは、かずさアークから木更津北IC~木更津JCを経て木更津金田ICの片道17km、往復約35分。木更津北ICまでは整備された峠道でカーブと勾配が多い。高速道路は館山道と圏央道で路面が異なるためノイズの違いを検証するにはちょうど良いロケーションとなっている。

 C1Sのトレッドパターンは、基本的に主溝4本(ワイドストレートグルーブ)リブ基調の非対称パターン。剛直ですっきりした顔立ち。見た目にスマートで、いかにも直進性が良さそう。イン側には静粛性・乗り心地重視の設計、アウト側には高速スタビリティ重視の設計を施した。つまり機能をイン側とアウト側で分けている。「コンセプトは〈柔〉と〈動〉」。

 最初にCT01装着のクラウンを試走。思った以上にかなり静かだ。高速走行でもしっかり感があって乗り心地はマイルド、なかなか良いではないか。と、完成度の高さを改めて知る。そんな感触を抱いたまま、2台目、C1S装着のクラウンに乗り込み、スタート。

 スタート直後から違いを感じる。車が軽く感じるのだ。タイヤの違いが車の印象を変えてしまうのか、と意外な展開に不意をつかれた感じ。なるほど、緩やかなスロープが続く峠道をシャープに走る。しかもノイズのレベルがCT01を凌いでいるのは間違いない。

 高速直進性が良いのはICに入る前に想像できたが、実際に走ってみるとやはり思った通り。速度を上げても加減速やレーンチェンジを何度繰り返してみても、上質でシャープな応答に変わりはない。道路ジョイントの衝撃も小さく素早く収まる小気味よさ。これが快適性を追求した結果なのだと実感する。

 次にレクサス、ベンツと乗り継いだ。好みはレクサスとのマッチング。ベンツの場合、タイヤサイズからいっても乗り心地にあまり期待していなかったが、40偏平のワイドサイズもここまで進化したか、乗り心地の良さに驚き。確かに静粛性・乗り心地は、タイヤサイズを忘れさせるほどだ。

 プレミアムセダンはそもそも車自体の性能が高い。それだけに、決してでしゃばらず、車の性能と上手く融合して快適ドライブを実現する。そんな「PROXES C1S」のスマートさが強く印象に残った。


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