国内タイヤ4社の1~3月期業績 値上げ浸透も一部で反動減

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カテゴリー: ニュース

 国内4社の第1四半期業績が出揃った。タイヤ販売は海外市場の一部で減少があったものの、昨年の原材料価格の高騰を受けた実施した市販用タイヤの値上げも浸透した。国内市場は年初の降雪で冬用タイヤの販売も伸びた。ただ、昨年の駆け込み需要の反動減も見られており、国内市場も含めて今後の動向が注視される。なお、通期業績は各社とも従来予想を据え置いた。

ブリヂストン タイヤ部門は増収増益に

国内4社の第1四半期決算概要
国内4社の第1四半期決算概要

 昨年実施したタイヤの値上げが浸透したものの、多角化事業で屋根材事業などを手がける米子会社の原材料費の増加が響いて営業利益、経常利益がともに減益となった。営業利益は31億円減少した。売値MIX数量他99億円など計119億円がプラスに働いたが、販管費90億円、原材料40億円など計150億円の減益要因があった。

 純利益は米税制改革による法人税率の引き下げなどで、前年同期比7%増の634億300万円となった。

 タイヤ部門は売上高7150億円、営業利益963億円でいずれも前年同期比1%増えた。乗用車用・小型トラック用タイヤの販売本数は3%減少した。新車用は日本や北米などで堅調だったものの、市販用は値上げ前の駆け込み需要があった前年の反動で欧米を中心に落ち込んだ。一方、国内市場は降雪で冬タイヤが伸長したことにより1%増加した。

 トラック・バス用タイヤは前年並みとなった。新車用は北米で大型トラックやトレーラー向けが好調だったが、市販用は欧米に加えて日本や中国も前年を下回った。

住友ゴム 売上収益が過去最高を記録

 住友ゴム工業(国際会計基準)は売上収益が第1四半期として過去最高を記録した。原材料価格や固定費がマイナス要因となったものの、海外を中心に値上げが浸透したため。

 四半期利益は、今年1月にダンロップスポーツとダンロップインターナショナルを統合したことで一時的に増加した税金費用や為替差損の影響で10.5%減少した。

 タイヤ事業の売上収益は、前年同期比9.5%増の1812億7300万円、事業利益は13.7%増の114億4800万円だった。全体の販売本数は2%増の2888万本となった。

 国内市場は新車用、市販用ともにおおむね好調に推移した。海外市場は、新車用が中国で自動車生産台数が減少した影響があったものの、欧米や新興国で納入が拡大して販売は前年と同水準となった。市販用は北米やアジアで苦戦したが、欧州では42%増加した。英ミッチェルディーバー社の取得によって販売本数が伸長したことが主な要因。

横浜ゴム 売上収益は過去最高に

 横浜ゴム(国際会計基準)は増収増益となり、売上収益は過去最高を達成した。セグメント別で、タイヤ部門の売上収益は0.9%増の1041億9500万円、事業利益は6.7%増の80億円となったほか、MB部門、ATG部門も増収増益となった。

 新車用タイヤの販売は中国を含めたアジアが好調だった。市販用は国内では降雪が多かったこともあり、スタッドレスタイヤの販売が伸びたものの、海外市場の一部では前年の値上げ実施前の仮需の反動から販売減が見られた。北米市場では新車用、市販用合計の販売本数は前年より5%のマイナスとなった。

 一方、ATG事業の売上収益は13.4%増の168億9600万円だった。農機の需要が回復傾向にあり、新車用タイヤの販売が好調だった。

東洋ゴム タイヤ事業は販売減で営業減益に

 東洋ゴム工業は営業利益、経常利益がともに減益となった。販管費の増加や自動車部品を生産する米国子会社で販売価格の低下などによる採算の悪化が響いた。ただ、法人税が大幅に減ったことで最終増益を確保した。

 営業利益の増減要因では販売要因などで14億円の増益があったのに対し、販管費で15億円、製造コストで9億円など計29億円の減益が生じた。

 タイヤ事業は昨年実施した価格改定などで増収となったが、国内外で市販用タイヤの販売減が利益を押し下げた。売上高は2.5%増の807億7600万円、営業利益が2.4%減の114億9400万円だった。

 全体の販売本数は2%減だった。市販用は欧州は引き続き堅調に推移したものの、北米では前年の値上げを前に発生した仮需の影響で4%減少した。また国内では降雪などで冬タイヤから夏タイヤへの履き替えが遅れたため、夏タイヤの販売が減少した。


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