空気充てん作業時の事故 2017年は全国で33件発生

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カテゴリー: ニュース

死亡事故は5年連続で発生

 タイヤ空気充てん作業時における事故が、昨年1年間で33件発生したことが日本自動車タイヤ協会の調査で分かった。被害状況をみると死亡が1件、重軽傷が9件などとなった。
空気充てん事故
 死亡事故があったのは5年連続。昨年は北海道のSSで発生した。新品の農機用(AG)タイヤをリム組みし、サイド部を床面に倒した状態で空気充てんを実施。350kPaまで充てんしてもビードシーティングしなかったため、充てんを再開したところ、タイヤとリムが跳ね上がって作業を見ていたユーザーを直撃した。

 また中国地方では、トラック・バス用(TB)タイヤが空気圧0kPaで入庫。外観からはパンク箇所の確認ができず、空気充てんしたところ約700kPaでサイドが破裂。右手首骨折の重傷を負った。さらに九州では顧客の手伝いで新品のAGタイヤをリム組みしていたが、バルブからエアチャックを外そうとした瞬間にビード部がリムフランジを乗り越し、チューブが破裂。タイヤとホイールが天井まで飛び、作業者を直撃するといった事例もあった。

 事故をタイヤの種類別でみると乗用車用が3件、小型トラック用が15件、TB用が11件、農機用が2件。業態別では専業店が19件、SSが6件などとなった。

 昨年の33件の事故のうち、空気充てん特別教育の未受講は10件、安全囲いなどを使用していなかったケースは21件だった。また、安全囲いを設置していたのは15件にとどまった。

 なお、車両にタイヤを取り付けた状態で行う空気補充中の事故は報告がなかった。


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