北米市場の市販用タイヤシェア ブランド間の競争激化

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 米専門誌モダン・タイヤディーラーがまとめた統計で、北米市場での市販用の中大型用タイヤは過去最高の出荷本数を記録したものの、ブランド別では上位3ブランドのシェアはいずれも下落したことが分かった。一方でこの数年、価格競争の要因となっていた中国メーカーは関税へのリスク回避を図る動きを活発化しており、今後の市場動向が注目される。

北米のブランド別シェア 2017年の北米市場での市販用中大型用タイヤの販売本数は前年比4.3%増の1920万本と、4年連続で前年を上回った。

 このうち、中国からの輸入本数は20.5%の大幅減となったが、全体に占める割合は約3割を維持している。昨年2月に米国際貿易委員会(ITC)が反ダンピング関税と相殺関税の適用を見送ったことも後押しとなったとみられる。

 本数ベースでブランド別シェアをみると、上位3ブランドはブリヂストン、ミシュラン、グッドイヤーで変動がなかったが、いずれも前年より1ポイントのマイナスとなった。一方、ファイアストンやロードマスター、デイトン、BFグッドリッチ、スミトモはともに0.5ポイント上昇した。

 スミトモブランドを展開する住友ゴム工業は、米グッドイヤーとのアライアンス契約解消後、北米でファルケンブランドを主軸に販売強化を進めている。この結果、ファルケンの乗用車用タイヤの市場シェアが前年の3.0%から3.5%に拡大したほか、ライトトラック用タイヤにおいても0.5ポイント上昇している。

 乗用車用タイヤでは韓国のクムホもシェアを伸ばしている。クムホタイヤは2016年に稼働したジョージア工場により供給体制を整えた。

 ライトトラック用タイヤについては2016年はミシュランと同率だったブリヂストンのシェアが下がった一方で、ゼネラル、ハンコック、トーヨー、ヨコハマなどはシェアが高まった。

 なお、乗用車用やライトトラック用タイヤを含めたコンシューマータイヤの輸入本数は、タイからが3380万本と最多。中国製タイヤは35.6%減の1230万本だった。

中国企業の進出が加速

 関税リスクを回避するため、中国メーカーが生産をシフトする動きが活性化している。

 サイレンタイヤは米政府が2015年に中国製の乗用車・ライトトラック用タイヤを対象に導入した関税規制に対応するため、中国工場からベトナム工場への生産シフトを進めている。また、トライアングルグループはノースカロライナ州に乗用車用とトラック用タイヤの生産拠点を設け、2021年に稼働させる計画だ。ワンリタイヤも約1100億円を投じて米サウスカロライナ州に乗用車用タイヤ工場を新設する。さらにリンロンタイヤはタイ工場への生産移管を段階的に行うなど、対応を強化している。

 今後もSUV・ライトトラック用タイヤをはじめ、旺盛な需要が見込まれる北米市場で、各社の競争が一層激しくなっていきそうだ。


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