国内4社の1~9月業績 タイヤ販売増も原料高響く

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カテゴリー: ニュース

 国内4社の2017年1~9月期決算が出揃った。全社がタイヤの販売数量の増加や値上げで増収を確保したものの、ブリヂストンと住友ゴム工業、東洋ゴム工業は原料高が響き営業減益となった。一方、横浜ゴムは円高などの影響で減益となった前年同期から一転、大幅増益を達成した。通期の業績予想は、値上げの浸透が遅れたことや欧州やアジアなどでタイヤ販売減により、ブリヂストンと東洋ゴムが従来予想から引き下げた。

ブリヂストン 通期の営業利益は減益予想

国内4社の第3四半期決算概要
国内4社の第3四半期決算概要

 ブリヂストンは原材料価格の上昇で990億円の営業減益が生じたことで、営業利益、経常利益ともに約1割減った。

 タイヤ部門の売上高は前年同期比10%増の2兆2074億円、営業利益が9%減の2744億円。販売本数は乗用車及び小型トラック用が3%増、トラック・バス用が8%増。また建設・鉱山車両用ラジアルタイヤはゴム量ベースで超大型タイヤが15%増、大型タイヤが40%増となった。

 通期の業績予想は売上高、営業利益、経常利益のいずれも従来予想から下方修正した。北米で新車向けの乗用車用と市販用トラック・バス用タイヤの販売が当初計画を下回る見込み。また、欧州では値上げ前の駆け込み需要の反動減や競争激化により、市販用が低調に推移すると予想した。

 売上高は3兆6500億円(9%増)に見直した。営業利益4300億円(4.3%減)、経常利益4000億円(7.5%減)と前期比で増益の予想から一転減益となる見込み。純利益は2900億円(9.2%増)に上方修正した。米国で生産財サービス事業を手がけるスピードコ社の売却益などを計上するため。

住友ゴム 売上収益が過去最高を達成

 住友ゴム工業(国際会計基準)は国内外でタイヤ販売が好調に推移したため売上収益は1~9月期としては過去最高となったが、原材料価格の高騰が影響し各利益項目は減益となった。

 事業利益は数量増などで計262億円が増益に働いたのに対し、原料高や固定費の増加などにより計381億円の減益要因が生じた。

 タイヤ事業の売上収益は前年同期比16.6%増の5306億5600万円、事業利益は35.1%減の242億6700万円となった。1~9月累計の販売本数は11.2%増の8997万本だった。

 国内販売は市販用、新車用ともに伸長した。海外では市販用が欧米やアジアを中心に好調で、新車用は中国やトルコなどで伸長した。

横浜ゴム 純利益が前年比約2倍に

 横浜ゴムは純利益が前年同期比約2倍の166億8700万円となった。円高の影響やATGの買収に伴うのれんの償却費などで大幅減益となった前年同期から改善した。原料の上昇分を値上げや販売量の増加などで吸収したほか、為替円安も追い風になった。

 タイヤ事業の売上高は7.3%増の3331億3000万円、営業利益が14.8%増の190億3700万円となった。販売数量は3%増。中国やロシアで大きく伸びたほか、マレーシアやタイなどで市販用タイヤの販売も好調だった。また、国内では値上げ前の駆け込み需要があり、市販用が伸びた。

 ATGの売上高は464億9200万円、営業利益は20億1700万円となった。農業機械用・産業車両用をはじめとするオフハイウェイタイヤの販売が堅調だった。

東洋ゴム タイヤ事業が増収増益に

 東洋ゴム工業は、純利益が前年同期比54.0%増の116億8400万円だった。免震ゴム・防振ゴムの問題で特別損失として約44億円を計上したが、前年同期の約229億円に比べて大幅に縮小した。また、北米で大口径ライトトラック用タイヤを中心に販売を伸ばしたことも利益拡大に寄与した。

 タイヤ事業は売上高が7.2%増の2376億6600万円、営業利益は3.7%増の333億8000万円。

 通期の業績予想は各利益項目を下方修正した。営業利益は前期比4.7%減の470億円と、従来予想から30億円下方修正した。国内で値上げの浸透が遅れているのに加え、アジア地域で競争の激しさを増していることなどが要因。


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