日本ミシュランタイヤ ブランド力とシェアの差を埋めるために

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カテゴリー: トップインタビュー, 特集

 日本ミシュランタイヤはタイヤ販売店とのコミュニケーション強化を重要テーマに掲げ、さらなるビジネス拡大に取り組む。昨年、新社長に就任したポール・ペリニオ氏は「タイヤディーラーからの声をもっと聞きたい。そして我々の改善に繋げていく」と社内外へメッセージを発信する。その背景はどこにあるのか、また国内市場でどのような戦略に打って出るのか――今後の展望を聞いた。(自動車タイヤ新聞2016年3月16日号から一部を抜粋し編集しています)

ブランド力とシェアの差をどう埋めていくか

 ――国内市場における現状の課題は。

 日本のタイヤマーケットは大きく、エンドユーザーのレベルは非常に高いと思っています。また日本には新車メーカーも多くあります。これはタイヤメーカーとして非常に面白いですし、チャレンジングなマーケットですので、メーカーとしては本当にありがたいですね。

日本ミシュランタイヤ ポール・ペリニオ社長
日本ミシュランタイヤ ポール・ペリニオ社長

 ミシュランのブランドイメージはかなり高いと自負しています。ただ、それに反して実際のマーケットシェアが低いのは事実です。消費者にとっては「自分の車のためのタイヤではない」というイメージがあるようです。それではブランドイメージを維持しながら、お客さまが自身の車やトラックのために購入して頂くにはどうすれば良いのか、日本ミシュランタイヤにとって、ここが大きな課題です。

 そのために何に取り組むべきか、ひとつはOEのフィットメントが必要だと思っています。OE装着が進むことは、リプレイスのビジネスにも良い影響がありますので。

 もうひとつは我々のデジタルを含めたコミュニケーションの手段ですね。例えば20年前はマス宣伝しかなかったのが、今はインターネットのお陰でコミュニケーションを取りやすくなりました。非常に良いチャンスとなっていますし、デジタル系の訴求にはさらに力を入れていきます。

 そして非常に重要なのは我々のタイヤを販売して頂いているディーラーの方々です。ディーラーの皆さんは、いわばミシュランの“アンバサダー”ですので、重要なキーポイントになる思っています。

 ――昨年11月の社長就任時にディーラーとの関係強化を掲げていましたが、具体策は。

 タイヤショップ、カーショップ、カーディーラーなどそれぞれのチャネルによって状況は異なりますが、まずはミシュランタイヤを販売しているディーラーの件数を増やしたいと思っています。現在は数千軒ありますが、市場分析を見ると日本にはタイヤを販売している店舗は数万件あります。したがって、まだまだポテンシャルはあります。

 取り扱い店舗を増やすことと併せて、ディーラーに我々のタイヤを販売するメリットを伝えていきたいと考えています。

 具体的なメリットとして挙げられるのは、エンドユーザーの満足度向上ですね。お客さまの満足度を高めることは、リピート率の向上に直結します。

 当社の調査では、各タイヤブランドの中で、ミシュランはリピート率が最も高いという結果が示されています。カテゴリーなどによってケースバイケースですが、半数から場合によっては7割がリピーターとなって頂いています。

 ディーラーの皆さんが心配しているのは、日本はこれから人口が減って、どれくらいのお客さまが来店するのか、チャネルに関係なく同じ課題となっています。これは乗用車でもトラック用タイヤでも同じロジックとなります。

 トラックディーラーさんとお話しをしていても、新車を販売した後、車検でどれくらい戻ってくるのか、入庫率を盛んに気にされています。タイヤディーラーさんでもどれくらいのお客さまが戻って来て頂けるかが重要だと思っています。そのお手伝いをするのが我々の商品です。この点は我々のディストリビューターにメッセージとして伝えたいですね。

 もう一点、これは非常に重要なことですが、ミシュランが提供しているオファーの中で何が良いのか、何が足りないのか、我々にフィードバックして頂くことを目的に、ディーラーの皆さんとコミュニケーションを高めていきます。我々のセールスがディーラーさんを訪問した際、必ず意見をお聞きして、深いディスカッションをするようにと伝えています。

 こうしたコミュニケーションは従来から行っていましたが、実際にタイヤを販売して頂き、現場を一番知っているのはディーラーの皆さんです。ミシュランはお客さま中心にしたい――ですからこのフィードバックに一生懸命、取り組んでいきます。


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